“単独”なら負けなしだ 松山英樹はキャリア最大5打差で最終日
◇米国男子プレーオフ第1戦◇フェデックスセントジュード選手権 3日目(17日)◇TPCサウスウィンド(テネシー州)◇7243yd(パー70) 【画像】好スコアに貢献 松山英樹が投入した新パター 松山英樹が3日目を終えてキャリア最大のリードを築いた。首位タイからフィールドベストの「64」をマークして後続を引き離し、2位に5打差。2021年にメジャー初優勝を飾った「マスターズ」での4打差を上回るアドバンテージを最終日に持ち込む。 2月「ジェネシス招待」までに手にした松山のPGAツアー通算9勝のうち、6勝が逆転勝利。逃げ切りに成功したのは2016年「WGC HSBCチャンピオンズ」(3打差)、21年「マスターズ」、同年「ZOZOチャンピオンシップ」(1打差)の3試合。一方、首位(タイ)スタートで敗れた試合も3回ある。本格参戦1年目の2014年「クラウンプラザ招待」、15年「ヒュンダイトーナメントofチャンピオンズ」、20年「BMW選手権」。いずれもトップタイから競り負けた。単独首位から逆転負けは一度もない。 今大会の会場TPCサウスウィンドでは13ラウンド連続でイーブンパー以下を記録。プレーオフで敗れた2021年「WGCフェデックスセントジュード招待」を含め、継続中の選手としての最長記録をこの日さらに更新した。 後続の1番手は通算12アンダーのニック・ダンラップ。1月の「ザ・アメリカンエキスプレス」でツアー史上33年ぶりのアマチュア優勝を遂げた20歳で、7月に「バラクーダ選手権」でプロ初勝利を飾った。昨年末の状況ならば、今週は連覇をかけて「全米アマチュア選手権」に出場しているはずだった。「それがきょうはスコッティ(シェフラー)と一緒にゴルフをしてきたんだからね」と笑う。 5打差の松山については「17アンダーはスゴイ。本当に危なげない」と感嘆。「とにかく自分のやるべきことを実行できるように。それで十分だ」。フェデックスカップポイントランキングは現在67位で、次週のプレーオフシリーズ第2戦「BMW選手権」(コロラド州キャッスルパインズGC)出場となる50位入りを狙う立場。謙虚な姿勢で最終日を戦う。(テネシー州メンフィス/桂川洋一)