岸和田市長が議会を解散、市議選へ 性的関係めぐり不信任可決
大阪府岸和田市の永野耕平市長が24日午前、市長の不信任決議を可決した市議会を解散した。辞職または失職を選ばず、まずは議会を解散したうえで、選挙を経た市議会に再び不信任かどうかを問いたい考えとみられる。24日午後に記者会見を開く予定。 【写真】不信任決議を受け、記者会見する永野耕平市長=2024年12月20日、大阪府岸和田市役所、田中章博撮影 市議会事務局によると、永野市長はこの日午前10時前、市議会を訪れ、烏野隆生議長に解散を通知した。烏野氏は取材に対し「市長は答弁が変遷しており、信頼を損ね、市政を揺るがした。解散に大義はない」と話した。市議選は40日以内に行われる。 永野市長は、政治活動で関わりのあった女性と性的関係を続けたことをめぐり、謝罪して解決金500万円を払う内容で大阪地裁で和解した。 永野市長は6日に開いた記者会見で「不適切な不倫の関係にあった」と認めて謝罪。所属していた地域政党・大阪維新の会(代表=吉村洋文大阪府知事)は8日に離党勧告処分を決定し、永野市長から出ていた離党届を受理した。 市議会12月定例会最終日の20日、「全員協議会で説明責任を果たさなかった」「報道機関に『自分に非はない』などの主張を繰り返した」「市に混乱を招いた責任は重大で、市政運営を任せられない」などとする不信任決議案が提出され、賛成20人、反対4人で可決・成立した。これにより、永野市長は30日までに議会解散を選択するか、選択しなかった場合は自動失職することになっていた。 永野市長は20日の記者会見で、不信任決議を「重く受け止めたい」と語った。ただ、女性との問題に関しては「不信任決議になるような話でも、自分が辞める話でもない」とし、辞職と議会解散という「ダブル選」の可能性も示唆した。 市選挙管理委員会によると、直近の市議選の費用は7300万円ほどだった。(田中章博)
朝日新聞社