対中で「格子状」枠組み構築を 元海幕長「一番現実的」
【ワシントン共同】武居智久元海上幕僚長は10日、同盟・友好国同士が結び付きを深めて協力関係を高める「格子状」のネットワーク構築を推進することの重要性を強調した。インド太平洋地域で軍事的、経済的な威圧を強める中国に対峙する上で「一番現実的なやり方だ」と述べた。ワシントンで米国笹川平和財団が開いた日本企業の駐在員との会合で語った。 ロシアによるウクライナ侵攻や中東情勢に対応するためには、米国がこれまで掲げてきた人権重視などの民主主義的価値観では各国をまとめられないと指摘。「法の支配」を合言葉にしつつ、法の解釈は各国で違うことから、柔軟性のあるパートナーシップを優先すべきだとした。