時代を超えた魅力を備えるハッキングジャケットでスタイルを格上げする!
デニムとローファー、コーデュロイとブローグシューズとの相性も抜群
Esquire米国版のクリエイティブディレクターを務めるニック・サリバンがハッキングジャケットについて語る。 【写真集】ハリウッドスター11人から学ぶ、レザージャケットの着こなし方。スタイリングのヒントが満載! ワックス加工されたコットンやツイードが、ゴアテックスやフリースに取って代わられるずっと前から、テーラードジャケットは男性用スポーツウェアの最も人気のあるアイテムのひとつだった。 もともと乗馬愛好家向けにデザインされたハッキングジャケット (ハッキングとはクロスカントリー乗馬のこと) は、発祥の地である英国やアメリカでは男性のワードローブの主要アイテムだった。 このジャケットは、とげのある茂みや枝の間を通り抜けても耐えられるように作られており、また鞍の上でも暖かさをもたらしてくれる。1930年代までには、このジャケットは乗馬をしない人にとっても必需品となり、「オフのときでも身だしなみは整えている」という意思表示をするアイテムとなったのだ。 当時のジャケットはツイード製で、カントリー調のナチュラルな色彩にはっきりとした柄があしらわれていることが多かった。また長時間の乗馬を快適にするために、斜めのポケット(スラントポケット)やスロートラッチ(襟裏に収納されている小さなベルト)などのディテールが施されていた。 重要なのは、これらはファッション性とはあまり関係がなかったということ。機能性がすべてであったため、たとえば遠く離れた別荘がある郊外を歩き回るときでさえ、見栄えをよくする必要があった。 それから1世紀が過ぎても、ハッキングジャケットは(ありがたいことに)ほとんど変わっていない。乗馬のためのディテールはそのままだし、生地は間違いなくツイードのバリエーションだ。そして、あまり細かいことにこだわらずにワードローブをグレードアップさせるには、今でも素晴らしいアイテムであることに変わりはない。 今では、デニムやローファーと合わせても、コーデュロイやブローグシューズと合わせても同じように違和感なく着こなせるだろう。ネクタイは(馬と同じく)完全にオプションと考えよう。
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