「タイミングとしては最悪だ」ウニ・アワビ漁の最盛期 恵山岬・座礁タンカー重油流出 えい航のめどたたず
HTB北海道ニュース
前田愛奈記者) 「私は、函館市恵山岬の座礁したタンカーから、およそ100メートルほど離れた場所にいます。座礁から丸2日が経過しましたが、タンカーは依然動かないままです。そして辺りにはガソリンのような油の匂いが漂っています。強い風とともに、つんと鼻を刺してくるような匂いで、ずっと外にいると頭が痛くなってしまいそうです。現在、タンカーには船を引っ張るえい航作業のために乗組員4人が残っています。船には明かりがついているんですが、現在は作業が行われている様子はありません」 依田アナウンサー) 「前田さん、地元の漁師の皆さんは、どんな話をしていましたか 前田愛奈記者) 「はい。まず現場についてなんですけれども、ここの現場は浅瀬で、岩場が広がっている場所なんだそうです。『小さな船でないと行けないよ』と話していました。さらに今、ウニやアワビ漁の最盛期で、タイミングとしては最悪だと肩を落としていました。ちょうどこの現場、タンカーの下でもウニがとれるそうです。実際に、ここに漁に来たと話していました。そして、ウニに油がついていなかったとしても、臭いがついてしまっているのではないか、その場合、値段がつかなくなってしまうと話していました。さらに、恵山では名産のごっこ漁が始まったばかりです。地元の方たちの懸念は募るばかりです。海保によりますと、えい航作業は漏れた重油の回収作業が終わってからということです。あす9日、明るくなってから重油漏れの確認作業が行われますが、えい航作業の再開の見通し、めどというのはまだ立っていません」
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