学生中心で全国制覇を達成!立命館大が証明した、学生だけだから発揮できた「型にはまらない強さ」<準硬式・全国大会(清瀬杯)>
采配に思うところがあったり、選手起用で意見が出たりと、苦労は多かった。それでも「いいところでサインを出してくれるようになり、凄い主将になった」と池田は阪上主将の成長に驚く。 それだけの主将になれたのは、阪上が妥協しなかったからだ。 「本当に日本一の喜びを味わうために、野球をやっていますので、そこをモチベーションにチームをまとめています。 集合時間の30分以上前にはグラウンドに出て、整備や水まきをやる。学校生活であれば寝坊しない、遅刻しない、欠席しない、と当たり前のことかもしれないですが、そういったことを日ごろから意識する。行動で示すことで、主将としてチームを引っ張りました」 特別なことではなく、普通のことかもしれないが、継続することは難しい。阪上も「プレッシャーはありました」と危機感を常に抱いていた。でも、日本一を獲るために、重圧に負けず、目標を達成することができた。 しかも、グラウンドには両親が応援に駆け付けていたという。「コロナで高校最後の夏は無観客になり、応援の力の大切さは知っています。だから心強かったですし、感謝しかありません」とお礼の一言も残した。
大学準硬式での4年間がここで幕を下ろした。「優勝で終われたのは本当に恵まれた」と振り返る阪上主将。やはり、大学準硬式での4年間は特別なものだったのだろう。だからこそ、こんな言葉を残した。 「準硬式は硬式に比べればマイナーなスポーツです。けど入ってみれば本当に楽しい野球でした。硬式じゃなくてもレベルは本当に高いので、今後もっと普及してほしいなって思っています」 学生主体でありながら、部員92人の大所帯・帝京大に勝利した。「いい意味でも、悪い意味でも自由。だから型にはまらない強さというのが、大学準硬式の良さだと思います」と阪上主将は勝因を分析する。 学生主体でも日本一を取れる。これは他大学はもちろん、他のカテゴリーにも勇気と希望を与える結果だっただろう。