「かなりの覚悟がないと厳しい」阪神・青柳晃洋メジャー挑戦表明 球団OBは冷静な見解に発破も「対大谷翔平、鈴木誠也もみたい」
阪神の青柳晃洋が今オフ、ポスティングによるメジャーリーグ移籍を目指す意思を明らかにした。すでに球団も容認したとも報じられており、30歳右腕は米球界移籍へ向け、具体的な動きを進めていく。 【動画】これぞ「絵になる4番」 大山悠輔の満月バックの確信弾をチェック 2021年から2シーズン連続で最多勝に輝き、2022年には防御率タイトルも獲得するなど、阪神先発陣の大黒柱として高い実績を残した。しかし、昨年は8勝、そして今季は2勝と成績は低迷。2シーズン連続、開幕投手を任されたものの、首脳陣の期待するパフォーマンスは残せなかった。 プロ9年目を終えたシーズンオフ、秘めていた夢の実現へと動き出した青柳。その決断に、球界関係者からも大きな反響が上がったことは言うまでもない。そして、球団OBからも、冷静な意見が伝えられている。 現役時、セパ4球団で通算129勝を記録し、阪神にも9シーズン在籍した下柳剛氏が11月7日、自身のYouTubeチャンネル『柳に風』を更新。その中で青柳のメジャー挑戦について見解を語っている。 下柳氏は、動画において「(青柳の)この2年の成績をみるとちょっと心配」と素直な気持ちを吐露。続けて、「アメリカにいる投手とは、(投球時の)手の角度が違うのでちょっとした望みはある」と青柳の特徴を挙げながらも、「それでも横から投げるだけで通用するほどメジャーは甘いものではないと思う」とした。 さらに、「メジャーの投手はストライクを投げてどんどん攻めていく」と米球界のスタイルを指摘し、その上で近年における青柳の四球の多さや、球威が落ちている点も懸念する。 また、メジャーの打者を打ち取るポイントとして、「何か1つ、特徴的なボールがあれば通用する可能性もある」と前置きした上で、「ツーシームを低めに安定してゴロが取れるようになれば、可能性はあるのかな」と主張。だがその一方では、「去年や今年はシンカーが全然決まっていなかった。(シンカーが)決まってくれば面白いが、現状では厳しい」と説明する。 他にも下柳氏は、マイナーでの過酷な環境面にも触れながら、「ぜひ成功して欲しいとは思うけど、かなりの覚悟をもっていかないと厳しい」と強調。それでも、「『対大谷翔平』や『対鈴木誠也』という対決もみたい。思い切り暴れる覚悟で行ってください」と発破をかけるコメントも付け加えている。 独特のフォームで投げ込まれる青柳のボールが、メジャーでどこまで通用するのか。下柳氏の言葉の通り決して簡単ではないものの、やはり日本の多くのファンにとっても興味深い挑戦であることも間違いないだろう。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]