【高校野球】盛岡大付の森谷光佑が公式戦1号ソロ…昨夏準優勝の盛岡三から勝利…春季岩手県大会
◇高校野球春季岩手県大会 ▽2回戦 盛岡三1-2盛岡大付(19日・きたぎん) 岩手2回戦では、盛岡大付が盛岡三に2―1。6回に森谷光佑外野手(3年)が公式戦1号となるソロを放つなど、昨夏県準Vに貢献した藤枝歳三投手(3年)を攻略した。 満面の笑みでホームベースを踏むと、盛岡大付・森谷はベンチに向かって右手を突き出した。1―0で迎えた6回先頭、右翼席へ会心のソロ。盛岡三の最速142キロ右腕から貴重な追加点をもぎ取った。「追加点が欲しい場面。先頭なので、とにかく塁に出ようと思っていた」と充実感をにじませた。 昨秋は代打要員。県8強に終わったチームの中で「代打で思うように結果が残せず悔しかった」。雪辱を誓った外野手は秋以降、意欲的にバットを振り込み、筋トレにも取り組んだ。食事量も増やして72キロだった体重は80キロに。強打が自慢のチームで、5番を任されるほど成長した。 逆襲へ、誰もが燃えている。夏は県勢最多タイ11度の甲子園出場を誇る強豪だが、昨夏の県大会は2000年以来23年ぶりに1回戦敗退に終わった。巻き返しを狙った秋もベスト8。関口清治監督は秋以降、甲子園に出場した先輩たちの映像を何度も見せた。「今の3年生は一度も(県内で)タイトルを取ったことがない。勝つことの喜びも知らない。どうしたら粘り強さが出るのか学んでほしかった」と明かした。 兵庫県出身の177センチは中学時代、盛岡大付が聖地で快音を響かせるのを見て入学を決断した。春8強で、夏のシード権は獲得したが「先輩たちのように、全員が強い選手になれるように」とさらなる成長を誓った森谷。まずは今の世代で初の頂点に立ち、復活を印象づける。(高橋 宏磁) 〇…大船渡は久慈に2-0。0―0の8回、暴投と失策などで1死二、三塁の好機をつくると、スクイズで三塁走者の室竣也主将(3年)が先制のホームを踏んだ。9回にも相手失策に乗じて1点を加点。「1番・一塁」で先発出場し切り込み隊長の役目を果たした室主将は「ロースコアで厳しい展開の中、勝ち切れたことがうれしい」。夏のシード権を獲得し、安堵(あんど)の表情を見せていた。
報知新聞社