【陸上】女子円盤投・郡菜々佳 自己3番目の58m20 「東京世界選手権に出場できるよう、まずは日本記録更新を」/日本選手権
◇第108回日本選手権(6月27日~30日/新潟・デンカビッグスワンスタジアム)2日目 日本選手権優勝者をチェック! 日本選手権の2日目が行われ、最初の決勝種目となった女子円盤投で地元・サトウ食品新潟アルビレックスRC所属の郡菜々佳がパフォーマンス日本歴代5位、自身サードベストとなる58m20を投げ、2年ぶり2度目のタイトルを獲得した。 「今日は1投目から56m62と比較的いい記録を残せていたので、自己ベスト(59m03)を更新する絶好のチャンスだと思っていました」と郡。「お世話になっている地元の皆さんの前で優勝できたのはうれしいですが、そこを超えられなかったことは残念」と2年ぶりの優勝にも複雑な表情で話す。 今季は、記録会など3試合で57m以上をマーク。6月14日に韓国・木浦で行われたアジア投てき選手権でも2位に食い込むなど好調を維持してきた。ジャンプ系のトレーニングを積極的に取り入れるなど課題だった下半身の動きに重点を置き練習を積んできたといい、「今日は1投目から地面から力をもらえる感覚があった。もう少ししっかり振り切れていれば記録を出せたと思う。それができなかったのが今後の課題」と、大舞台での好投にも決して満足はしていない。 「パリは難しくなりましたが、来年の東京世界選手権に出場できるよう、まずは今年中に自分の日本記録を更新し、さらに記録を伸ばせていけるようさらに練習を積んでいきたい」と意気込みを話す。 2019年に日本記録を樹立後も、大舞台で結果を残せずにいた。「これまでたくさん失敗してきて、その経験をようやく活かせるようになった」と目に涙を浮かべつつ話した郡。日本記録更新、そして60mの大台へ。自らの投げで自信を取り戻した女王の今後の投げに注目したい。 2年連続5度目のVを狙った齋藤真希(東海大院)は56m77で2位。「調子もよく優勝と日本記録更新を狙っていたので悔しい。2・3投目をファールにしてしまい流れをつかみきれなかった」と唇を噛む。川口紅音(ウィザス)が52m68で3位に続き、51m98で4位の辻川美乃利(内田洋行AC)までが50mオーバーという投げ合いだった。
花木 雫/月刊陸上競技