「セフレになる前に性病検査したい」男性から30万円搾取の金髪女性の裁判…背後に犯罪グループの存在
「安心して性行為をしたい」
マッチングアプリで知り合った男性に「性病検査をしたい」と偽り、現金約30万円をだまし取ったとして詐欺などの罪に問われている渡辺美咲被告(28=逮捕時)の公判が11月22日に東京地裁で開かれた。 【疑惑のツーショット】刑事告発された斉藤元彦知事とPR会社社長のツーショット 起訴状によると渡辺被告はマッチングアプリで知り合った男性に、 《最近、性病が流行っているから性病検査をしてから安心して性行為をしたい》 と提案し、検査費用として約30万円をだまし取ったという。 「渡辺被告は10月に行われた初公判で『間違いないです』と起訴内容を認める一方で共犯者の存在を明かしました。法廷で犯行の手口、共犯者とのお金の分配、受け渡し方法までを生々しく証言しています」(全国紙司法担当記者) 渡辺被告は、黒色のスカートにスーツを着用していたが、腰まで伸びた金髪、黒々としたつけまつげ、ピンクのロングネイル、ピンヒールという、法廷にあまりに似つかわしくないスタイルだった。被告人質問では、 「なんでこんなことをしたのか後悔しています。被害者に申し訳ない気持ちでいっぱいです。取ったお金は返します」 と反省の言葉を口にしたが、アンバランスな印象は否めない。 《司法試験に合格している。明日パパに会うからお祝いとして100万円もらえる》 渡辺被告はマッチングアプリで知り合った男性に対し、自分のことを22歳の大学生と偽り、レンタルルームに入室。上記の言葉で信じ込ませ、性病検査費用を貸してくれるように求めたという。 「渡辺被告はレンタルルームで男性に手淫だけ行って『セフレになるには性病検査が必要。検査費用は上乗せして返す』などと持ちかけたようです。被害者が言われるままに、30万円を渡したのもどうかと思いますが、お金を渡した後に渡辺被告と連絡が取れなくなったことで警察に相談し、事件が発覚しました」(捜査関係者) 渡辺被告は過去にキャバクラに勤務していたが、2年前に友人から誘われ“援デリ”を行うようになったという。 ◆打ち子に殺されると思った 「“援デリ”とは援助交際とデリヘルを掛け合わせた裏風俗の造語です。援助交際をしたい素人女性になりすました打ち子(客にSNSを使ってメッセージを送る係)が、マッチングアプリやSNSで集客を行います。客と会う約束をすると、連絡を受けた女性が男性の名前、服装、これまでのメールでの会話の内容を確認し、ホテルに誘導する流れとなります」(前出・捜査関係者) 渡辺被告は、性行為の対価として1万7000円~3万円を受け取り、半分以上を打ち子に渡していたという。今回の逮捕容疑となった性病検査費用名目でお金をだまし取ったのも打ち子からの指示だった。 「『高額を取ってきてほしい』と言われ、知識を付けないとお金を取れないので指定されたクリニックや法律に関わることを言われた」 客に高額を請求するために、打ち子から性病専門のクリニックや、法律のレクチャーを受けたなどと証言。今回の事件では約33万円をだまし取ったが、 「(私の受け取り額は)13万円ぐらいで、残りは打ち子に渡しました」 と語った。そして、逮捕時の取り調べで共犯者の存在について話さなかった理由については、 「怖かったからです。打ち子に殺されると思った。住所も分かっているし、身分証も送っているので」 と述べている。打ち子との連絡は秘匿性の高い通信アプリ「シグナル」で行われ、お金の受け渡しは都内の男女兼用トイレで行っていたという。渡辺被告がトイレにお金を置き、 「後ろに待機しているので、トイレを出てすぐに(受取人が)受け取ります。マスクと帽子を深く被っている。怖くて顔を見られなかった。打ち子は複数いると思います。受け取る人間も複数いる」 などと、背後に組織的な犯行グループの存在があったことを証言している。犯行の動機については、 「遊ぶお金や美容のお金が欲しかった」 と述べた渡辺被告。裁判長から今後について聞かれると、 「(押収された)ケータイが返ってきたら職探しをしようと思います」 と援デリをやめると語った。「ケータイが返ってこないと(職探しを)できない理由は?」と問われると、 「(募集会社への)応募とかもやるのでケータイが返ってこないと厳しいです」 と携帯電話の返還を強く要望している。「楽をして遊ぶ金がほしい」という安易な気持ちは大変危険で、簡単に闇社会に繋がってしまう。そして、一度繋がってしまうと取り返しがつかない状態に陥ってしまうということを、若者はもっと知ってほしい──。
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