涙があふれた地元球団からの通告 ソフトバンク仲田慶介、迷わず伝えた強い決意「もう一度、はい上がってやる」2軍では打率4割超えの実績
ソフトバンクは4日、支配下の7選手に来季の戦力構想外を通告した。DeNAとの日本シリーズでの敗退から一夜明け、今季の開幕前に育成から支配下に上がった仲田慶介内野手(25)は再び育成での再契約を打診された。「死に物狂いで支配下を勝ち取ったので、来年からホークスの育成となって、その(支配下を目指した)時の気持ちでやれるかと言われたら厳しい」。目に涙を浮かべながら語った。 ■大ナタ22選手に…ドラ1右腕ら戦力外【一覧】 福岡大大濠高、福岡大を経て、22年に育成14位でソフトバンクに入団した生粋の〝福岡っ子〟だ。小さい頃からドームに足を運んでは、目の前で戦う選手たちと同じユニホームを着て野球をすることを夢に見て努力してきた。 3年目の今季は開幕1軍をつかむと、4月29日の西武戦(みずほペイペイドーム)で初安打も記録した。その後は7月中旬に出場選手登録抹消されて以降、1軍での出番はなかった。「もう一度、1軍でプレーしたいと思ってやってきた。その中で1軍でのチャンスがなかったことは今まで一番悔しい」と振り返った。 球団からは育成での再契約を打診されたが、仲田は「他球団からのオファーを待ちたい」と回答したという。一時はけがもあったが、降格後は2軍で24試合に出場して打率4割3厘を記録し、9月にはウエスタン・リーグの月間MVPに選ばれた。「地元の球団で活躍したいという気持ちがあったので、ショックではあったけど、技術を磨き続ければ努力は報われると思っている。もう一度、はい上がってやるという気持ち」。プロでの3シーズンの経験を経て、芽生えた自信もある。愛着ある地元球団からの厳しい通告に、強い覚悟を示した。 (大橋昂平) 【#OTTOホークス情報】
西日本新聞社