髙橋節郎の漆芸の美回顧 安曇野で生誕110年記念展
長野県安曇野市穂高出身の漆芸家・髙橋節郎さん(1914~2007)の生誕110年記念展が14日、同市穂高北穂高の安曇野髙橋節郎記念美術館で始まった。誕生日に合わせ開幕し、愛知県の豊田市美術館の所蔵品を含め代表作62点を制作年を追う形で展示している。12月1日まで。 オープニングセレモニーでは、安曇野混声合唱団の約30人が、節郎さんが作詞した「穂高の四季」を高らかに歌い上げた。東京から駆けつけた節郎さんの妻・千笑さんは「誕生日に記念展が開幕したことをとてもうれしく思う」と話していた。 節郎さんは生前、展覧会を開いた縁で豊田市に作品を寄贈した。豊田市美術館には、その寄贈品を展示する髙橋節郎館が併設されている。今回の記念展には、そのうちの23点を展示している。「蜃気楼『空中都市』」は朱色が鮮やかな作品で人気があるという。 座談会で豊田市美術館の田境志保副館長は、山々の上を金の鳥が舞う様子を描いた大作「星座創記」について「安曇野の原風景を描いたことが伝わってくる」と解説していた。 午前9時~午後5時で、月曜(月曜が祝日の場合は翌平日)休館。観覧料は一般620円、高校・大学生410円。問い合わせは同美術館(℡0263・81・3030)へ。
市民タイムス