大竹しのぶ 45年前の〝自分の足〟に誇り「今の女優さんの足って細くてきれいだけど…」
女優の大竹しのぶ(67)が4日、都内で行われた「あゝ野麦峠 4Kデジタルリマスター版」トークショーに登壇した。 【お宝写真】50年前、デビュー当時の大竹しのぶ 1979年に公開された同作は、明治時代中期、飛騨から吹雪の野麦峠を超えて、信州諏訪にある製糸工場へ向かう少女たちの物語だ。 映画の撮影を振り返った大竹は「今さらながらスタッフにお礼を言いたい」と目を細める。撮影当時は、90年に一度の暖冬だったようで、ロケ地となった山に雪が見当たらず撮影班は北上することに。行く先々で、少女役のエキストラを募集した結果「画面で見ると少女たちが山を上っていくんですけど、よーく見ると(少女が)おじいちゃんだったりおばあちゃんだったりするんです。『こんな格好嫌だな…』とか言われながら、皆さん扮装してたんですよ(笑い)」と撮影秘話を明かした。 また、製糸工場での演技のために、実際に繭(まゆ)とともに過ごした期間も。2週間の稽古を経て、電車で隣に座った人から顔をしかめられるほど繭の臭いが染み付いたようで「今でも思い出せるんですけど、例えようがない、ウッてなる臭いでした。動物のような…。あんまり思い出したくない臭いが体に染み付いていましたね」と苦笑いで振り返った。 本作を視聴したという大竹は「70年代の女優さんの足って感じがしました」とキャスト陣の体形に注目だ。「太くてちゃんと筋肉があって、素晴らしいなって思いました。今の女優さんの足って細くてきれいだけど、リアリティーがある足で私たちは生きていたんだなって。すごく幸せだったなって思います」と、現在の女優と当時の自身を比較する場面も。 さらに「昔は撮影部さんや照明部さん、録音部さんの名前と顔を全部覚えていたし。そうやって皆で映画を作るっていう時代に遭遇することができたんです。今はちょっと寂しいです」と、少し複雑そうな表情を見せていた。
東スポWEB