8年ぶりドラマ復帰の奥菜恵 「子育てと仕事は両立」
1990年代後半、若手女優として多くの人気を獲得していた奥菜恵。しかし、ここ数年はその活動が大きくフォーカスされることは、ほとんどなかった。そんな中、昼帯ドラマ『碧の海~LONG SUMMER~』への主演が決定。奥菜が連続ドラマの主演を務めるのは、実に約8年ぶりという。長期の“不在期間”を経て、再びドラマへと活動の舞台を移した奥菜に、どんな変化があったのだろうか。 「言われてみれば確かに8年ぶりですね。でもその間は演劇の舞台を中心とした活動が多くなっていたので、8年も空いているという気はしませんでした」と、“不在期間”は女優活動の幅を広げた結果であったことを説明する。一方で奥菜を取り巻く環境は大きく変化している。2009年、2011年に出産を経験。2児の母親になった。「ドラマ出演のお話もいただいてはいましたが、子供が小さかったり、出産もあったりで踏み切れなかったですね。連続ドラマに入ってしまうと大変な日々が待っていますから」と、母親としての務めを優先していたという。 今年で長女は5歳、次女は3歳。今回のドラマの座長になる決意は、周囲のサポートを得たことによって実現した。「ストーリーが面白かったのが一番。素晴らしい作品にしたい、という思いがあったし、周りから背中を押してもらったことも大きい」と明かす。長期間、ほぼ毎日放送される昼ドラ枠は、ハードスケジュールで知られる。「毎日フラフラです。『もう帰りたいよ~』という感じ」と、早くも洗礼を浴びているが、そんな時の力の源になるのが愛娘たちだ。 「保育園や幼稚園に送ると『ママ、大好きだよ、いってらっしゃい』と言ってくれる。そんなときに『よし、頑張ろう!』と奮い立たされる」と柔和な表情。撮影中も常に娘たちの動向が気になるそうで「休憩時間は家に電話して子供と喋ります。『頑張っているからね』と伝えると『うん。ママ、頑張ってね』って。実はただそれを聞くためだけに電話している部分もあって。子供たちの声を聞いただけで疲れも吹き飛ぶ」と、小さな家族たちの存在が大きな支えになっている。 多忙な日々にあっても『子育てと仕事の両立』は常に意識している。「自分が母親になったな、と実感するときは、お弁当や日々の料理を作っているとき。余裕がない時は祖母にお願いすることもありますが、お弁当の具材は事前に作っておいて冷凍しています」と、親子の接点が途切れないよう努めている。その日の撮影が終わり、家に帰るのは子供たちが寝静まってから。「2人の寝顔を見ると、やっぱり自分にそっくりだなぁと思います。とても幸せですね、今は」と、笑顔をみせる。