生活保護の申請をしたばかりなのですが「遺産」が入りました。申請を取り下げるべきでしょうか?
多額の遺産を相続した場合は不正受給に注意
生活保護を受けるための要件を満たさずに保護費を受け取ると、不正受給になるため注意が必要です。申請をする際に、自身の財産や収入について正確に申告する必要がありますが、生活保護を受けている間も、世帯の収入や状況に変化があった場合に速やかに正しく届け出る義務があります。 例えば習志野市の「不正受給とならないために(生活保護受給者の皆様へ)」では、不正受給にならないために届け出る内容の一例として、以下のことを挙げています。 ・世帯員が働き出した。転職した。雇用形態が変わった。 ・子どもが就職・大学進学した。 ・世帯員が死亡・出産・転入・転出した。 ・相続などで資産を得た。 ・保有していた資産を処分して収入があった。など ここには「相続などで資産を得た」も含まれていて、遺産が入った際に速やかに申告する必要があると理解できます。自分で勝手に判断して、遺産が入ったことを黙っていたり、保護が受けられなくなることを心配して遺産の額を偽って申告したりすることがないようにしましょう。
生活保護を申請してから遺産が入った場合は速やかに申告しよう! 取り下げるべきかは状況によって異なる
生活保護を申請してから遺産が入るような場合は、福祉事務所に速やかに申告する必要があります。遺産の金額によっては最低限の生活が維持できるようになり、生活保護を受けるための要件を満たさなくなる場合があるからです。しかし遺産が少額で、長期的な生活維持が困難な場合は、申請を継続する可能性があります。 十分な遺産を相続して最低限の生活を維持できるようになったのに、それを黙って生活保護の申請を継続して保護費を受け取る場合は、不正受給に該当するでしょう。不正受給にならないためには、遺産について自分で勝手に判断するのではなく、福祉事務所に申告して申請を取り下げるべきか相談することが大切です。 出典 厚生労働省 生活保護制度 習志野市 不正受給とならないために(生活保護受給者の皆様へ) 執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルフィールド編集部