あれから20年 アダム・スコットが“第5のメジャー”制覇を振り返る
◇米国男子◇ザ・プレーヤーズ選手権 事前(13日)◇TPCソーグラス ザ・プレーヤーズ・スタジアムコース(フロリダ州)◇7252yd(パー72) 【画像】アダム・スコット仕様の長尺パター ちょうど20年前、アダム・スコット(オーストラリア)は「ザ・プレーヤーズ選手権」を制して、“ネクスト・タイガー”としての存在感を示した。いまや大会の賞金総額は当時の3倍以上、2500万ドルにも上る。当時の第5のメジャー制覇はPGAツアー通算14勝のキャリアにどんな意味を持たせたのか。スコット自身が語った。 Byアダム・スコット
選手の誰もが優勝したいと思う大会が「ザ・プレーヤーズ選手権」だ。偉大な選手たち、メジャーチャンピオンにとっても、プレーヤーズのタイトルは、それぞれのキャリアに加えたいと思うもの。プロとしてのキャリアが始まったばかりの2004年に優勝できたのは、夢みたいだった。 TPCソーグラスは素晴らしいコースで、出場選手全員に優勝のチャンスを与え、最高のプレーをした選手が勝てる。20年後の今、また優勝できればこれ以上の喜びはない。 プレーヤーズはメジャーのように世界で高い評価を受けている大会だと言える。もちろん、毎年同じコースで行われることも理由の一つだが、アイランドグリーンの17番(パー3)はゴルフ界でも特に難しいホールとして知られ、これまで様々なドラマを生んできた。米国人以外の優勝者が多いことも、世界中のゴルファーにとって特別な意味を持つ理由だろう。
それぞれの選手が、大会への強い思いやプライドを持っている。このコースもゴルフというゲームが進歩するのに合わせて、しっかり対応していると思う。厳しい試練を与える素晴らしい会場で、毎年プレーするのが楽しみなコースだ。 プレーヤーズでの優勝はとても大きかった。世界最大級であると同時にツアーのどの大会よりも格が上だ。まだ23歳だった私が厳しいコースで素晴らしい選手たちを抑えて、当時の最年少記録で優勝できたことは自分のキャリアにとって大きな力になった。 優勝する時は、物事が自分に有利に進むもの。運が味方したとも言える。第3ラウンドはアーニー・エルス(南アフリカ)と一緒の組だったから落ち着いていられた。あのラウンドが最終日への自信につながり、大舞台でも良いプレーができる手ごたえを感じられた。 最終日は11番(パー5)、12番でバーディを奪い、良い流れを作れた。14番プレー中にパドレイグ・ハリントン(アイルランド)が先にラウンドを終え、その時点で私が2打リードしていた。ところが、そこから突然自分のゴルフができなくなったんだ。