【競馬】2023年「逃げ限定」リーディングは坂井瑠星騎手 「逃げない騎手」などデータで浮き彫りに
「昨年最も逃げ切りが多かった騎手」は?
スタートから先頭に立ち、レースを支配する「逃げ」という作戦。統計上は最も勝率が高い戦法でありながら、同様の策を狙う他の人馬との兼ね合いや道中のペースメイクなど、一筋縄ではいかない部分もある。 【京都記念2024 推奨馬】パワー型で時計のかかる馬場は歓迎、単勝回収率239%の好データ該当! SPAIA編集部の推奨馬を紹介(SPAIA) さて、逃げ戦法での勝利、いわゆる「逃げ切り」が昨年最も多かった騎手をご存知だろうか。今回は2023年のJRA平地競走のデータを対象に「逃げ限定リーディング」を調査。逃げ切りの回数をランキング化した。
栄えある1位は……
栄えある「逃げリーディングジョッキー」に輝いたのは坂井瑠星騎手。昨年の逃げ勝利数は32勝。年間107勝の約3割を逃げて稼いだことになる。レモンポップとのコンビでマイルチャンピオンシップ南部杯(集計外)を逃げ切り、チャンピオンズCは中京ダ1800mで“鬼門”とされる大外8枠15番から瞬時にハナを奪い、そのまま後続を抑え込んでみせた。 2位は25勝の松山弘平騎手。中京記念で8番人気セルバーグに騎乗して、道中に11秒台前半~中盤のラップを5区間並べる締まった逃げで後続の脚を削ぎ、鮮やかに押し切った。ただし、重賞で逃げたのはこれとアーリントンC(ユリーシャ)の2回だけ。逃げ戦法の大半は下級条件でのものだ。 3位は23勝の横山武史騎手。昨年だと札幌2歳Sをセットアップで逃げ切った。ちなみに、昨年の横山武騎手は1700m以下で67勝に対し、1800m以上では59勝。これが「逃げ」に限定すると1700m以下8勝、1800m以上15勝と逆転する。中長距離戦での逃げが得意パターンと言えそうだ。 4位は21勝のC.ルメール騎手。年間165勝との比率でいえばそこまで多くないが、ルメール騎手の場合は“量より質”。芝レースで逃げた時は複勝率82.8%という異次元の数字を残している。また「逃げ切り」ではないが、菊花賞(ドゥレッツァ)で見せた「大外枠からハナに立ち、一度控えてまた差す」というレース運びは衝撃的だった。 5位は18勝の武豊騎手。重賞でも3つの逃げ切りがあった。チューリップ賞(モズメイメイ)は前後半35.2-34.1の楽なペースに持ち込んでコナコーストの猛追をハナ差しのぎ切り、大阪杯のジャックドールでは残り1200mから11.4-11.7-11.5-11.4-11.4-12.5と後続に脚を使わせて、これもハナ差勝ち。モズメイメイに再び騎乗した葵Sでは「超」のつくロケットスタートを決めて他馬を完封した。