ゲームボーイ世代直撃な縦型Androidデバイス「AYANEO POCKET DMG」を試す
AYANEO POCKET DMGのパフォーマンスをベンチマークテストで試す
続いてはAYANEO POCKET DMGの性能をベンチマークテストやゲームプレイを通してチェックしていこう。まずはスマートフォンのベンチマークアプリとして有名な「AnTuTu Benchmark 3D」で、AYANEO POCKET DMGの実力をテストしてみた。 AYANEO POCKET DMGはパフォーマンスのモードを切り替えられる。今回は「Balance」モードと「Game」モード、「Max」モードでそれぞれテストを行った。また、比較用としてGoogle Pixel 9の結果も用意したので参考にしてほしい。結果は以下の通りだ。 【総合スコア】 Balanceモード:137万7603ポイント Gameモード:148万6171ポイント Maxモード:155万2177ポイント Google Pixel 9:125万756ポイント 【CPUスコア】 Balanceモード:30万911ポイント Gameモード:34万4545ポイント Maxモード:37万7428ポイント Google Pixel 9:36万2579ポイント 【GPUスコア】 Balanceモード:59万3674ポイント Gameモード:59万4926ポイント Maxモード:59万7188ポイント Google Pixel 9:45万3066ポイント 【MEMスコア】(メモリとストレージのスコア) Balanceモード:26万3188ポイント Gameモード:29万4087ポイント Maxモード:30万3101ポイント Google Pixel 9:21万5115ポイント 【UXスコア】(操作快適性のスコア) Balanceモード:21万3188ポイント Gameモード:25万2613ポイント Maxモード:27万4460ポイント Google Pixel 9:21万9996ポイント それぞれの結果を見てみると、CPUスコアはMaxモードでなければGoogle Pixel 9に勝てない結果となったが、それ以外の項目については大きな差がついた。Google Pixel 9の価格が12万8900円からということを考えると、8万4800円で購入できるAYANEO POCKET DMGは、ゲーム機という観点で見れば非常にコストパフォーマンスが高い。 各パフォーマンスモードでのスコア差をチェックしていくと、CPUスコアとMEMスコア、UXスコアの平均的な伸びはBalanceからGameに切り替えた際が平均14.9%のスコア増、GameからMaxに切り替えた際が、平均7%増という結果になった。 こうして見ると、処理が重たいゲームをプレイする際はMaxモードを多用するのではなく、Gameモードを利用するのがパフォーマンスとバッテリー消費の点で好ましいと考えられる。 GPUスコアについては、他の項目と比較して大きな伸びは得られなかったが、スコアとしては確実に、上位のモードに切り替える事で向上していることが分かる。 ベンチマークテスト結果から得られるAYANEO POCKET DMGのパフォーマンスモードの使い分けは、普段はBalanceモードで利用した上でゲーム起動中に動作に引っ掛かりを感じたら、ゲームを一時停止してパフォーマンスモードをGameモードに切り替えるのが良さそうだ。 なお、パフォーマンスをBalance以上に設定する際に1点だけ注意点がある。それは空冷ファンの動作音だ。 パフォーマンスが高いということはSoCの発熱量も増してしまう。よって冷却のために空冷ファンの回転数が上がるようになっているが、Balanceモードでは気にならなかったファンの音が大きくなる。場合によってはスピーカーの音を上げるか、ワイヤレスイヤフォンを利用するようにしよう。