“ヤンキー特化型”ドンキが大阪に上陸 ボンタン完売の店内はドキドキか、ギラギラか
ボンタンは完売
3つめは「アパレル」。中でもスカジャンや平成ギャルがよく着ていた服が人気である。他のドンキではあまり扱わなくなったことから、10~20代は目新しさを、30~40代は懐かしさを、それぞれ感じて購入しているケースが目立つという。 4つめは「高額カプセルトイ」。価格は1回1000円または3000円に設定しているが、関西エリアのドンキの中でもトップクラスの売り上げだそうだ。当初、高額カプセルトイは設置していなかったが、くじ引きが好調だったことを受け、急きょ導入に踏み切った。「さらに高額なカプセルトイが人気を集めるかもしれない」(貝塚店の栗本響店長)とにらんでいて、現在はその準備に追われている。 オープン当初は扱っていたものの、現在は販売していない人気商品もある。例えば「ボンタン」。80年代に流行っていたズボンで、特徴はワタリが太く、スソ幅が細いこと。昭和のヤンキーが学生服のボンタンをよく履いていたが、そのカタチをしたジャージを販売していた。 全国のドンキでボンタンを扱っていたのはギラギラドンキだけだったので、問い合わせが殺到して、数日で完売。「であれば、もっと売ればいいのに」と思われたかもしれないが、製造しているメーカーが少ないようで、追加販売はなかなか難しいようだ。 さて、ギラギラドンキの売り上げはどうなっているのか。「具体的な数字は公表していません」(広報)ということだが、計画を上回るペースで推移しているという。ターゲットの狙いは的中したことになるが、その一方で課題もある。 1つは「カー用品」。店は国道沿いにあるので、オープン前は「カー用品が売れるだろう」と予測していた。他店と比べてもたくさん扱っていたものの、想定を下回る結果に。 もう1つは「家族連れ」。1人よりもたくさんの人がやって来るので「よいのでは?」と感じるが、悩ましい問題も。繰り返しになるが、ギラギラドンキのターゲットはやんちゃな若者なので、家族連れを想定していなかった。そうした背景があるので、子どもがほしくなるオモチャなどを販売していなかった。売れるチャンスがあったのに売るモノがない――。機会損失があったことを反省しているようだ。