“ヤンキー特化型”ドンキが大阪に上陸 ボンタン完売の店内はドキドキか、ギラギラか
やんちゃな人をターゲット
昭和のバブル期の記憶がよみがえるというか、隣の岸和田市で行われる「だんじり祭」の活気が伝わってくるというか。やんちゃな人にとっては「こんな店、待ってたで~」と感じられたかもしれないが、そうではない人にとっては店内に入るだけでも、ちょっとした勇気が必要かもしれない。 それにしても、なぜドンキはこのような店をオープンしたのか。店舗開発を担当した鋤谷晃一さんに聞いたところ、当初は「昭和レトロ」を感じられる店をつくりたいと思っていたそうだ。しかし、会議の席で、大阪のことをよく知らない人からこのように言われた。「南大阪はやんちゃな人が多いのでしょ。であれば、そうした人をターゲットにした店にしてはどうか?」と。 もちろん、そんな人ばかりではないが、その言葉をヒントに1980年代を感じられる店づくりを始めた。「ふむふむ、なるほど。ということは、ドンキが80年代に販売していた商品がたくさん並んでいるのね」と思われたかもしれないが、実はそうではない。なぜならドンキの1号店が誕生したのは、1989年3月だから。ほぼ90年代である。 いや、仮にドンキの1号店が1970年に登場しても、80年代に流行っていた商品を販売するのは難しいはず。40年ほど前の話になるので、すでに生産を中止していたり、中古品はプレミアが付いていて高額になっていたり。こうした事情があるので「パッと見て、なんだか懐かしいなあ。昔、流行っていたよねえ」と感じられるモノを販売することにした。 店のコンセプトが定まった。ターゲット客も固まった。どんなモノを売るのかも決まった。では、どのような商品が売れているのか。大きくわけると4つあって、1つめは「コスメ」である。中でもカラコンが人気のようだ。数年ほど前からドンキでは、コスメに注力していて売り上げが伸びているが、ギラギラドンキでは他店と比べても好調のようだ。 2つめは「金のネックレス」。カットの断面が2カ所ある「2面タイプ」よりも、上下に2面、左右に4面カットを施している「6面タイプ」のほうがよく売れている。2面よりも6面のほうが高額になるが、カット面が多くギラギラしていることがウケているようだ。