「宿泊税」導入で北海道が議会に条例案提出へ…1泊2万円未満で100円、45億円の税収見込み
観光振興費を捻出するため検討する「宿泊税」を巡り、北海道は制度導入に必要な条例案を今月下旬の道議会定例会に提出する方針を固めた。条例案が可決されれば、独自の宿泊税導入を目指す市町村の議論にも弾みがつきそうだ。
複数の関係者への取材で分かった。条例案は1人1泊2万円未満は100円、2万~5万円未満は200円など宿泊料を元に段階的に定額の税額が適用される仕組みで提案する。年間の税収は約45億円を見込む。
道は2023年夏から導入に向け具体的な検討を開始。鈴木知事が26年4月の導入を表明し、周知期間を考慮し24年内の条例制定を目指していた。ただ、19年に宿泊料金から一律2%を徴収する宿泊税を導入した倶知安町が「徴収方法が複雑化し、事業者の負担が増える」と反発し、調整が長引いていた。
道内では札幌市、函館市などが道と同時期の宿泊税導入に向け、検討を進めている。