【解説】南海トラフ「巨大地震注意」とは? 専門家による臨時の評価検討会の初となる情報発表
日テレNEWS NNN
8日、宮崎・日向灘を震源とする最大震度6弱を観測した地震をうけて、専門家による臨時の評価検討会が開かれ、初めて「巨大地震注意」という情報が発表されました。一体どういうものなのか、日本テレビ解説委員長の小栗泉さんが解説します。
■臨時の評価検討会で初となる「巨大地震注意」を発表
小栗泉・日本テレビ解説委員長 「『南海トラフ地震臨時情報』は2019年から運用が始まりましたが、今回初めて『調査中』、そして『巨大地震注意』という情報が発表されました。この臨時情報は、『南海トラフ地震の想定震源域』で大規模な地震が発生する可能性が高まっていて、地震に備えてほしいという場合に発表されます」 「8日、午後4時43分にマグニチュード7・1の地震が起きました。この地震によって『想定震源域』が九州だけでなく、東海から近畿・四国などを含む広い範囲で、巨大地震の可能性が高まっているかどうか、6人の専門家による臨時の『評価検討会』が開かれました。その結果、『巨大地震注意』という結論が初めて出されました。これは『巨大地震警戒』と『調査終了』の間にあたる『注意』の情報です」
■今後1週間程度、続けてほしいこととは…
小栗解説委員長 「世界の事例では、マグニチュード7クラスの地震が発生した後に、同じ領域で1週間以内にマグニチュード8クラスの巨大地震が起きる頻度は数百回に1回程度です。気象庁によると、これは平常時と比べると数倍高いということです。政府はこの情報で事前の避難は求めませんが、日頃からの地震の備えの再確認、そして地震が発生したらすぐに避難できる準備を『今後1週間程度』続けてほしいとしています」 「大地震や大津波が起きることを想定して、避難場所の確認や家具の固定などのほか、夏休み、お盆休みでお出掛けする人も多いと思いますが、政府や自治体から出される情報には注意をしていただきたいと思います」 (8月8日放送『news zero』より)