本当はプンプンできなかった--アラフィフさとう珠緒の実像と「稼げなかった」絶頂期
現場に女性が増えて、時の流れを感じる
初代「ミニスカポリス」であり、「ギルガメッシュないと」の司会など、お色気系番組でも多く活躍してきた。あれから四半世紀が経ち、メディアではポリティカル・コレクトネスが常識となりつつある。当時を振り返って、何を思うのだろうか。 「いやあ~、明らかなエロおじさんもいました。たとえば海外ロケに行ったら、この人誰?って感じの男の人までついてきて、その人が綺麗なお姉さんを同伴して、それも暗黙の了解。大物俳優が裸で女の人を追いかけ回してたりとか、オレの女にならないと共演しないぞとか(笑)、いろいろ噂も聞きましたね。今では考えられないでしょ。でも、私たちの仕事のいいところは、仮に大物プロデューサーに嫌われたとしても、もう次から呼ばれないだけ。企業で働いていたら、上司にセクハラされても毎日顔を合わせなきゃいけない」 男性社会だった撮影現場にも、今はずいぶん女性スタッフが増えた。「さとう珠緒」の全盛期を知らない若いスタッフたちと接するたびに、時の流れを感じると笑う。 「女性スタッフが重たいマイクとかを持って、かっこいいですよ。すごくいいことだと思う。若い人にとっては『プンプン???』だけど、田舎に行くと、おじいちゃんとかが『ああ、プンプンの子ね』って言ってくれたり、今でも覚えていてくれる人はいて、純粋に、嬉しいなあって思うんですよね」
人に甘えるとか、うまくできないんです
仕事でも色目を使い、恋愛至上主義で、恋人を欠かしたことがない‥‥そんなイメージと、さとう珠緒の実像とは、かけ離れていた。 「私、考えている雰囲気の私自身が好きなんです。意外と、自立とか、自由をテーマに生きてきちゃって、依存とはほど遠いというか。今も独り身なのは、それがよくなかったんですかね。人に甘えるとか、うまくできないんですよ。実際付き合った男性に、『(僕には)プンプンしてくれないね』って言われたこともあります(笑)。プンプンして欲しかったのか、って。『できません』って言いましたけど。かわいくなかったでしょうね」 これからは、少しは誰かに甘えて生きてみようかな、と笑う。 「本気のぶりっ子を、50代から。今度はプンプンしようかな。すみません」 エイジレスな可愛らしさと、正直な語り口、天然ならではの笑いのセンス。 50歳を目前に、さとう珠緒は、過去よりもよりいっそう魅力が増して見えた。