本当はプンプンできなかった--アラフィフさとう珠緒の実像と「稼げなかった」絶頂期
元事務所の社長から訴えられても驚かなかった。むしろ、こうした機会を待っていたかもしれないと言う。 「弁護士の先生からお願いされて証拠となるような資料を集め、『これだけ証拠を集めれば大丈夫だよ』って言っていただけました。傍聴席には、たくさんマスコミの方々が来てくれてました。がんばって集めた証拠資料を一つ一つ出して説明したんですけど……なんだろう、そういう過程は記事にしてもらえないんですよね。どちらかというと、表面的な報道ばかりで、裁判の内容については誰も書いてくれませんでした。『出廷したさとう珠緒のストッキングは破れてた』とか。やっぱりタレントを悲惨なイメージにしたほうが面白いとおもったんですかねぇ……」 2年以上続いた裁判に勝訴するも、世間に残った印象は「さとう珠緒、元事務所と金銭トラブルからの泥沼裁判」であり、すでに仕事のオファーは激減していた。 そう言いながらも、自身の人気が低迷したのは裁判のせいばかりではないと思う、と冷静だ。「タレントが裁判をしているっていうと、やっぱりイメージがよくないし、周りの方々にご迷惑がかかる。私としては、一人の人間として、それぞれの言い分を公正に聞いてもらうための場として出たんですけど。何かトラブってて大変そうという、マイナスなイメージだけが一人歩きしてしまいました。裁判は正直おっかなかったですが、もう少しわかりやすく身近なものになるといいなと思いますね。しんどいこともあったけど、こんなことでもないと出会えない大切な人たちとのご縁もありました」 「まあ、裁判をしたからっていうのもあるんでしょうけど、その前からすでに、人気は落ちはじめてたと思うんですよね。だから、こんな状況になった私にも何かお仕事がちょこちょこ入ってくるっていうのがありがたくて。おじいちゃんが船橋競馬場の厩務員だったので、昔から競馬は身近にあり、番組にも出していただいていたので、今でも競馬関連の仕事をいただくことがあります。人生無駄はないなぁと」 ちなみに競馬に加えて、競輪、競艇も好きだと言う。 「競馬は血統が大切なので、しっかり追いかけて見ていかないと難しいんですよ。競輪や競艇は、その場の勝負って感じで、面白いんですよね。……ほんと言うと、ギャンブルは怖いんです。でも、おじいちゃんの血筋なのか、ギャンブルをしている人を見ると、勇気があってかっこいいなと思っちゃうんですよ。片目を閉じて見てるぐらいがちょうどいいんです。」