当時のまんま! 昭和の『型板ガラス』に囲まれた家の中←まるでタイムスリップ感がエグい!?
先日、築50年以上経っている家にお邪魔したんです。そこで「おぉ~」と思ったのが、窓やドアにあるガラスのデザイン。 【写真8枚】あなたはいくつ知ってる? 懐かしすぎる昭和レトロな『型板ガラス』 その家の型板ガラスは昭和を感じるデザインだらけで、当時からまったく変わっていないのだそう。なので、そこにいるとタイムスリップ感がエグいんです。 ガラスのデザインにはそれぞれ名前があります。老舗ガラス店の大将に教えてもらったので、あわせてご紹介してまいります。 まず、リビング。当時は「お茶の間」と呼んでいた場所にある引き戸の下段には、小さな四角形が無造作に描かれた模様のガラスが。これは、「古都」というんだそうです。 子どもがヤンチャをして割ったんでしょうか? リビングの引き戸には、上下で異なるデザインのガラスが入っています。 「古都」の上にあったのは、小さな凸凹がランダムに敷き詰められたデザイン。凸凹に反射した光がキラキラと美しく輝くこのデザインは、「ダイヤガラス」といいます。 2種類のガラスデザインが施された引き戸を開くと、テレビを見ながらピンク・レディーのフリ真似を練習する女の子と、ザ・ドリフターズの「ちょっとだけよ~」やひげダンスを真似する男の子が。そんな兄妹の姿が見えてきそうな雰囲気です。 縁側の引き戸には、三角の“まきびし”みたいなトゲトゲが一面に広がったデザインの「折鶴」がありました。 「折鶴」のガラスを見ていると、子どもたちがテレビを見ながらワーワーいうてるのを尻目に、中庭を見ながらラジオでナイターを聴いているお父さんの姿が目に浮かびます。 さて、お次は、お母さんが白い割烹着を着てアクリル毛糸のたわしで茶碗を洗っていそうな台所です。 台所の窓には、うねうねした曲線のなかに、ところどころリーフ模様が入ったガラスが。これは、「つた」というデザインです。 バットにグローブを差した“野球セット”が傘立てに置いてありそうな玄関の扉には、葉っぱがかわいらしくあしらわれた「みどり」という名前のガラスがありました。 2階には、名所や観光地のペナントがたくさん貼られていそうな書斎が。窓には、星が輝いているような模様の「銀河」と、輝き方が少し違う「夜空」のガラスが使われています。 いまとなってはあまり見かけることがなくなった、レトロな型板ガラスに包まれた家にいますと、まるでタイムスリップをしているような感覚に。昭和のにぎやかな生活が見えてくるようでした。 ※ラジオ関西『バズろぅ!』2024年10月5日放送回より (『バズろぅ!』ラジオパーソライター・わきたかし)
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