日本企業はまだまだAIに迷走中 4割がIT予算の多くを割くも成果はいまいち?
シスコシステムズは、日本を含むアジア太平洋地域(APJC)における“企業のAI成熟度”を調査した「Cisco 2024 AI Readiness Index(シスコ2024年AI成熟度指標)」を公開した。 【もっと写真を見る】
シスコシステムズ(シスコ)は、2024年11月25日、日本を含むアジア太平洋地域(APJC)における“企業のAI成熟度”を調査した「Cisco 2024 AI Readiness Index(シスコ2024年AI成熟度指標)」を公開した。 調査では、AI技術の導入・活用に完全に備えている「先行者」に分類された日本企業の割合は、昨年の6%から4%に低下した(APJC平均は15%)。先行者とは、「戦略」「インフラストラクチャ」「データ」「ガバナンス」「人材」「文化」の6つの領域で、企業の成熟度を評価した際の、最もスコアが高いグループを指している。 また、日本企業の95%が「昨年に比べてAI導入の緊急性が増している」と感じており、41%が「IT予算の10~30%をAI導入に充てている」という。AI投資は、「サイバーセキュリティ(32%)」「データ管理(25%)」「IT インフラストラクチャ(24%)」の3つの領域に集中していた。 日本を含むAPJC全体で、AIへの投資が増えている一方で、期待通りの結果を得られていない企業も多いという。APJCにおいて約40%の企業が、プロセスや業務の拡充、支援、自動化において、AI投資をしても「まったく成果がない」「期待どおりの成果が得られていない」と回答している。 さらに日本企業の約半数(51%)が、AI戦略を早急に整備する必要があるとして、「今後1年以内に適切な対応ができなければ悪影響が生じる可能性がある」と感じているという。 本調査は、日本を含むアジア太平洋地域の14市場における、従業員500名以上の組織に属するAIを担当するビジネスリーダー3660名を対象に実施された。 文● 福澤陽介/TECH.ASCII.jp