【ボートレース】豊田健士郎が薄氷の逃げ切りV「ひやひやしてました」第11回イースタンヤング
ボートレースびわこのG3「第11回イースタンヤング」の優勝戦は6月21日、最終日の第12Rで行われ、1号艇の豊田健士郎(28)=三重=がインから逃げ粘って制し、当大会初優勝。9月に桐生で開催されるプレミアムG1ヤングダービーの優先出場権を手にした。2着は関浩哉、3着は沢田尚也だった。 からつ、多摩川、そして今節の3場所連続、さらには来年3月の若松SGクラシックの大舞台もたぐり寄せる今年6度目(通算21回目)の価値ある優勝だ。それでも豊田は「同期(115期)の関がねぇ、あおり運転がよくないですね(笑い)。やっぱり(関は)スピードあるから。こっちはひやひやしてました」と疲れた様子で振り返った。 展示の3対3から、本番は3号艇の前田篤哉がダッシュに引いて2対4の隊形に変わったものの「仕上がりはバッチリでした。1周1Mまでは完璧でした」。コンマ11のトップSで1M先制。このまま楽勝かと思われたが、2Mでターンマークを漏らすミス。これで沢田に差し場を与えてしまいホームで並ばれ、沢田を何とか振り切ったところで、迫ってきたのが関だった。 2周2Mから猛攻を受けて結局、ゴール寸前までデッドヒート。まさに薄氷を踏む思いでつかんだ栄冠ながら「でも楽しかった」と充実の表情も浮かべた。 そんなヒーローの今夏のターゲットは、地元・津で7月に行われるG2全国ボートレース甲子園だ。「(ヤングダービーは)まだ先ですからね。甲子園で頑張りたい。いいリズムで来ているし、まずは(次節の)戸田でも結果を出してリズムを上げたい」。まだ手にしていないG2以上のタイトルへ向け、豊田が描くビクトリーロードは完成しつつあるようだ。(早野 智之)
報知新聞社