何だこの余韻…今回の「7」は打感がヤバい スリクソン「ZXi7/ZXi5/ZXi4」アイアン
スリクソンのアイアンが2年ぶりにリニューアル。11月9日に新作「ZXiシリーズ」が発売される。「ZXi5」、「ZXi7」、そして「ZXi4」の3タイプ。女子プロが続々新モデルにスイッチするなど、早くもその評価は高い。新しい「ZXiアイアン」の特徴をギアの知識が豊富なミタさんが解説。気になる打感、弾道、操作性はアスリートゴルファーのコウタロウ(HS50m/s)とベテランゴルファーのシオさん(HS40m/s)が試打をして分析した。
「S20C」より柔らかい「S15C」を使うためのコンデンス鍛造
【ミタさん】 今回紹介するのはスリクソンの新作「ZXi」アイアンです。正式発表前から女子ツアーでは青木瀬令奈、櫻井心那、男子ツアーでは稲森佑貴が使っていました。 【シオさん】 最近は特に女子ツアーでスリクソンのアイアンが人気ですね。 【ミタさん】 今季7勝の竹田麗央が「ZX7 MkII」。2年連続年間女王になった山下美夢有が「ZX5 MkII」。特に「ZX5 MkII」を使っている選手は多いです。 【コウタロウ】 たしかに「ZX5 MkII」は良かった。何か一つが秀でているというよりも打感、操作性、飛距離、そしてV字ソールの抜けのバランスが良かった。あのアイアンを打って「これはダメ」という人はいないと思います。ただ、逆を言えばあれを超えるのは相当ハードルが高いと思いますよ。
【ミタさん】 実は、今回「ZXi7」の軟鉄素材が変わっています。前作は「S20C」から、「S15C」になりました。 【シオさん】 軟鉄鍛造アイアンだと「S20C」、「S25C」はよく聞きますけど、「S15C」って珍しいですね。 【ミタさん】 「20」とか「15」とかの数字は炭素の含有量を示しています。「S15C」は炭素が少ないので、アイアンで使用できる軟鉄素材としては一番柔らかい。正直、ギリギリの柔らかさです。 【コウタロウ】 よく、それを採用しましたね。
【ミタさん】 今までは耐久面で採用するのが難しいと言われていたのですが、ネック部分を強化するコンデンス鍛造という独自の設計によって、「S15C」のフォージドアイアンが完成しました。 【シオさん】 コンデンス鍛造ってはじめて聞きましたね。 【ミタさん】 軟鉄を凝縮させて強度を高める特殊な製法です。実は「ZXi5」でもバックフェース上部をコンデンス鍛造によって強化しました。フェース中央部分は熱処理によって軟らかくしているのですが、フレームを強化したことでより打感が柔らかくなりつつ、反発性能を高めています。その上で「5シリーズ」も「7シリーズ」もV字型のソールはしっかり継承しています。