オリンパス前社長を恐喝容疑、男を再逮捕 口止め料要求か 薬物事件
医療機器大手オリンパスの前社長兼最高経営責任者(CEO)の違法薬物事件をめぐり、口止め料などとして現金を脅し取ったとして、警視庁は、自称カメラマンの金子高明容疑者(44)=東京都葛飾区=を恐喝と恐喝未遂容疑で再逮捕し、28日に発表した。黙秘しているという。 薬物銃器対策課によると、再逮捕容疑は今年2月ごろ~9月18日、シュテファン・カウフマン前社長(56)から「違法薬物の購入をやめたい」と告げられたのをきっかけに、「私たちの関係をばらすぞ。悪いやつらを送り込んでやる。あなたや家族の安全が保証できない」などと繰り返し脅し、口止め料や保証金名目で現金50万円を脅し取ったというもの。 さらに6月17~18日には、通信アプリ「テレグラム」で「大きなねずみが総会に忍び込む。だから軽く考えるな」などと送り、同26日の同社株主総会を前に現金200万円を脅し取ろうとした疑いがある。 同課は、金子容疑者が前社長から23回にわたって現金計約1千万円を脅し取ったとみている。 金子容疑者は2022年9月ごろ~今年2月ごろに複数回、都内でコカインやMDMAといった薬物を前社長に譲り渡したとして、麻薬特例法違反容疑で逮捕、起訴されていた。前社長も違法薬物を譲り受けたとして同罪で在宅起訴された。(三井新)
朝日新聞社