9割が「読書は大切」と思っているが…実際に読んでいる高校生は5割
小中高校生の9割が「読書は大切」だと考えていることが、全国学校図書館協議会の学校読書調査でわかった。ただ、実際に本を読んでいる割合は小学生で9割に上るが、高校生は5割程度と、学年が上がるにつれて減る傾向にあり、本に触れる機会を作り続けることが重要となっている。 【図】知ってびっくり…1か月の読書量
調査は6月に実施し、全国132校の小4~高3の児童生徒計1万1408人が回答した。
「本を読むことは大切だと思うか」を尋ねたところ、「どちらかといえば」も含めて「大切だと思う」は小学生91・7%、中学生89・3%、高校生92・9%に上った。また、「本を読むことが好きか」は、「どちらかといえば」を合わせて小学生82・3%、中学生73・5%、高校生73・0%が「好き」と答えた。
今年5月の1か月に本(教科書・学習参考書・マンガ・雑誌や付録を除く)を1冊以上読んだ割合は、小学生で90・7%に達したが、中学生では76・3%に下がり、高校生になると51・6%まで落ち込んだ。
大正大の稲井達也教授(国語科教育学)は「学校生活が忙しく、読む楽しさを実感する機会が少なくなっているのではないか。国語以外の授業でも本を紹介するなど、特に学校で継続的に本に触れる取り組みが大切だ」と話している。