子どもとの散歩ルートで、たまに凄まじい速度で走るロードバイクを見かけます。「自転車」には「スピード違反」の規制はないのでしょうか…?
道路を歩いていると、ものすごいスピードで走行しているロードバイクを見かけることがありますが、子どもや自分の身に危険を感じ、スピード違反で取り締まることはできないのか気になる方もいるでしょう。 そこで今回は、自転車の速度違反や罰則について解説します。
自転車には法定速度がない
法定速度とは、道路交通法施行令で決められた速度制限を指しますが、軽車両(自転車)に関しては速度制限について書かれていません。 道路交通法施行令では、自動車は時速60キロメートル、原動機付自転車(以下原付)は時速30キロメートルと速度が定められています。しかし、自転車に関する記述はなく、法定速度が決められていない状態です。 ■速度指定がある道路ではその速度が最高速度 道路標識などで速度指定がある道路では、指定されている速度が上限となります。例えば、指定速度が時速40キロメートルの場合、自動車・原付・自転車の制限速度は以下の通りです。 ・自動車:時速40キロメートル ・原付:時速30キロメートル ・自転車:時速40キロメートル 速度指定がある場合はその速度に従う必要がありますが、法定速度の方が遅い場合は法定速度が優先されます。そのため、原付は速度30キロメートルに制限されてしまうでしょう。その結果、原付より自転車の方が速度を出せるようになってしまいます。 そのため、指定速度が時速40キロメートルの道路では、原付と自転車が時速40キロメートルで並走している場合、原付は違反となりますが自転車は違反とならない事態が起きると考えられます。 ■速度指定がない道路では最高速度の上限がない 速度指定がない道路では法定速度が上限速度となりますが、軽車両(自転車)には法定速度がないため、法的な規制がかからない状態となるでしょう。 したがって、自転車はスピードを出し放題となるように思えますが、道路交通法で安全運転の義務が定められており、他人に危害を及ぼすような速度による走行は禁じられています。 そのため速度指定のない道路で自転車が暴走している場合は、安全運転義務違反となる可能性があるでしょう。
【関連記事】
- ◆車に「駐禁シール」が貼られたので、出頭して違反切符を切られた! 友人に「出頭しないと加算されないのに」と言われたけど、反則点数が加算されない場合もあるの? 2つの対応を詳しく解説
- ◆「原付」と「バイク」10km程度の通勤にはどっちがおすすめ? メリット・デメリットを解説
- ◆ハンズフリーで通話しながら運転する人をよく見かけます。通話なら違反ではないのでしょうか?
- ◆50代でバイクに目覚めた夫。購入費用に各種諸費用、税金…予想外の出費に白目をむいた妻が取った行動とは?
- ◆高速道路を走行中、急な腹痛で「トイレ」に行きたくなった! 一般道路に下りても「2時間以内」に戻れば高速料金は同じって本当? ETC2.0限定の一時退出「賢い料金」について解説