【福岡ボート(サマータイム)GⅢ企業杯】吉田裕平 父のDNAを完全に引き継ぐ
<10日・福岡ボート・5日目> 影も踏ませぬ完勝劇だった。準優12Rで1号艇の吉田裕平(27)=愛知=は、インから0.10のトップSを決めて逃げ切りに成功。「全速で完璧なSを行けた。いいターンもできた」。非の打ちどころのないレースぶりで、シリーズリーダーの強さを見せつけた。 機力にもようやくOKサインを出した。3日目以降は「一番良かった2日目12Rの足にならない」と調整に明け暮れたが、準優で同じ12Rを走ったことでこれまでの疑問が解消。「この時間帯は調整が合うことが分かった。このレベルまで仕上げられれば後悔はない」。伸びは杉山裕也に見劣るとはいえ、出足系は完調で後顧の憂いはない。 今節はGⅢの企業杯とあって優勝賞金は一般戦では破格の220万円。次節はVの有力候補として乗り込む桐生のヤングダービーとあって、一気に賞金の加算を狙っている。「まだ11月のチャレンジカップ出場を狙っています。次のヤングダービーはもちろんだけど、賞金が高いここは何としても優勝したい」 当地は昨年12月にも2号艇でVを飾り、水面相性は良好。何よりも本人が福岡を気に入っている。「福岡は走りやすいし、いつも成績がいい。活躍できるイメージがあるので、来年にチャレンジカップがあるのならぜひ出たいです」。引退した父・徳夫さんも当地をドル箱水面にしていた。今度は王道Vで当地連覇を決めて、そのDNAを完全に引き継ぐ。(森 大輔)