肺病変の所見を高精度・高速に自動検出するAI 産総研が開発、ディープラーニングを応用
産業技術総合研究所(産総研)は胸膜の位置と動きを高精度・高速で自動検出するAIの開発に成功した。超音波による肺病変診断(肺エコー)は、肺の診断で高い有用性が認められており、近年注目されている。しかし、肺エコーは他の臓器の超音波診断にはない特有の知識取得が必要なため臨床医が不足、この点が普及を妨げる要因になっている。 産総研が今回開発した技術はAIの発展を支える深層学習(ディープラーニング)による画像認識を肺エコーに応用することで、胸膜の位置と動きを高精度かつ高速に自動検出する。肺病変の所見を発見するために必要な特徴を迅速に臨床医に提供することで、所見の見落としの防止などに寄与できる、と産総研は説明。 将来的に、臨床医の負担軽減と、急激に容態が変化する初期の症状である急性期現場の救命率向上が見込まれ、さらには経験の浅い臨床医のサポートが期待される。
電波新聞社報道本部