中小企業に勤務する同級生が「30代」で「係長」に昇進したそうです。未だに「平社員」で年収「350万」の私と比べ、倍くらいの収入があるのでしょうか…?
一通りの仕事ができるようになる30代は、係長などの役職につく人も増えてくる年代です。スムーズに昇進していく人がいる一方で、同年代の仲間が自分より先に出世することに対し、焦りを感じたり収入面で引け目を感じたりする人もいるでしょう。 しかし実際は、30代の何割ほどの人が役職についているのでしょうか? そこで今回は、係長になる平均年齢や30代で役職についている人の割合、30代の平社員と役職のある人の平均年収などについてご紹介します。 ▼会社員で「年収1000万円」以上の割合は? 大企業ほど高年収を目指せる?
係長になる平均年齢
係長とは、一般的に課長と部下の間に立ち、部下の育成やチーム全般の仕事の進捗などに目を配り管理する役職です。 大学卒業後新卒で入社した人が係長に昇進する平均年齢は、30代前半といわれています。入社後10年ほどで昇進するイメージです。 また、近年は年功序列で昇進する企業が減少し、成果主義型の賃金形態をとる企業が増えているようです。そのため、係長や課長などに昇進するスピードが早まっている企業や、実力を発揮し同世代と比べスピーディーに昇進が決まる人なども少なくないでしょう。
30代で役職についている人の割合
実際に30代で役職についている人の割合はどの程度いるのでしょうか? 令和5年賃金構造基本統計調査で発表されている企業規模10人以上の企業に勤務する30代の、非役職・係長・課長・部長の割合を表1で確認してみましょう。なお、割合は小数点以下第二位を四捨五入しています。 表1
※総務省統計局「令和5年賃金構造基本統計調査」を基に筆者作成 周囲の同年代が出世すると焦りを感じてしまう人もいるかもしれませんが、30代前半では92.5%、30代後半では83.9%の人が平社員です。役職についている人は、7.5%~16.1%ほどしかいません。
30代の平社員と係長の平均年収
30代の平社員と係長とでは、年収にどの程度の差があるのでしょうか? 令和5年賃金構造基本統計調査を基に、企業規模10人以上の企業に勤務する30代の係長と平社員の年収を表2で比較してみましょう。 表2