大泉洋、堤真一、長尾謙杜が熱気あふれるアクションを展開! 『室町無頼』現場レポート
◆大泉洋が口にした熱い思い「時代劇はこれからも残していきたいもの」
本作のアクションは、東京を中心に活動しているアクション監督の川澄朋章と、京都の殺陣師・清家一斗が参加して作り上げられた。撮影現場では二人が意見を出し合いながら、役者陣に熱心に演出をつけていたが、須藤プロデューサーは、川澄によるトリッキーなアクション、清家による伝統的な殺陣が融合することで「見たことのないような新しいアクションができる」と二人体制にした意図を解説。室町というある種なんでもありの時代だけに、いろいろな武器や戦い方を登場させながら新鮮なアクションが生まれている。 現場の様子について聞いてみると、入江監督は「大泉さんと堤さんは、二人で芝居をすることを楽しみにしてくれている。お二人がワクワクしながら芝居できる空間を作りたい」、須藤プロデューサーは「才蔵は、最初は捨てられた子犬のよう。そこから兵衛の後ろをちょこちょことついていくようになる。そういったかわいらしさを見せられる人ということで、長尾くんにお願いしたいなと思いました。大泉さんと長尾くんは、カメラに映らないところでも関係性を作ってくれていて、すごくいい雰囲気です」とキャスト陣の熱意も高まり、いい風が吹いていると話していた。 撮影後に大泉は「身体的には本当にきつかったですけれど、兵衛という役をやるには、今の僕ぐらいの年になって出る味わいや雰囲気が必要だったんだなと今となっては思っています」と兵衛は今だからこそ演じられる役だったと力を込め、「僕も周りの人に散々助けてもらっているので、期待に応えたいと進んできた結果、道ができていたり、気づいたら周りに人がいたりするという点では、兵衛と重なるかもしれません」と語っていた。 また「時代劇というのはこれからも残していきたいもの。そういった意味でも、50歳で本格的に改めて殺陣を練習して挑めたというのはすごくよかったなと思っています」と充実の表情を浮かべながら、「時代劇はシンプルに、自分は何ができたら幸せなんだろうかということを考えるきっかけにもなるような気もしています。この映画を機に、また時代劇というものが盛り上がっていくといいなと思います」と期待を寄せていた。スタッフ、キャストの士気も高く、時代劇を受け継いでいく喜びに満ちた撮影現場では、新たな時代のために戦った名もなき人々の姿が鮮やかに浮かび上がっていた。今から完成作のお目見えが楽しみだ。(取材・文:成田おり枝) 映画『室町無頼』は2025年1月17日より全国公開。