パリ・パラ五輪 ブラインドフットボール日本代表・松本美須々ケ丘高3年の平林太一 メダル獲得へ強い決意 長野県生坂村出身
フランス・パリで初めて開催する夏季パラリンピックが28日に開幕する。開会式は日本時間の29日午前3時から。障害者スポーツの祭典は22競技を行い、12日間にわたって熱戦が繰り広げられる。 長野県の中信勢は、ブラインドフットボールの平林太一(17)=松本山雅B・F・C所属、松本美須々ケ丘高校3年、東筑摩郡生坂村出身=が日本代表に名を連ねた。背番号は6で、初出場となる。 8カ国が参加するブラインドフットボールは9月1日に競技が始まる。3日までリーグ戦形式の予選があり、5日に準決勝、7日に決勝を行う。日本は対戦順にコロンビア、モロッコ、アルゼンチンと同組となった。日本の世界ランキングは3位。技術や身体能力が高い難敵ぞろいだが、メダル獲得は十分に射程に入る。 大会の会期は9月8日まで。最終日には閉会式もある。 幼少の頃から憧れたパラスポーツ最高峰の祭典に臨む平林太一。「選手は期待に応えることが仕事。他の誰かではなく自分が得点を取って示す」ときっぱり。主力の自覚を強くにじませる。 柔らかいタッチと速さを併せ持つドリブルを武器に、どこからでもゴールに迫れることが強み。最年少ながら得点源として存在は大きい。合宿を重ねて練度が増すチームに手応えを感じ、攻守の再現性を高めて迎えたいと願った舞台の幕開けはもう間もなく。誰よりも心が躍っているに違いない。 「俺が日本を勝たせる。メダルをかけて戻ってくる」。7月末に学校であった壮行会で熱いエールに心を揺さぶられ、こう言い切った。壁は高いが手が届くところにいる。世界にインパクトを与え、目標にたどり着くために、大勢の支えを力に一歩を踏み出す。
市民タイムス