小中高校の暴力行為が3年連続全国最多、いじめも全国4番目に多い県 「小さな芽から対応」?「感情制御できない子が増加」?
新潟県内の国公私立の小中学校で2023年度に30日以上欠席した不登校の児童生徒は5617人で、22年度より858人増え、8年連続で過去最多を更新したことが、文部科学省の問題行動・不登校調査などで分かった。また、県内小中高校での暴力行為は1000人当たりでみると19・8件(全国平均8・7件)と3年連続で全国最多だった。いじめの認知件数も22年度から増え、1000人当たり97件(全国平均57・9件)と全国で4番目に多かった。 【グラフ】新潟県内小中学校での不登校の児童生徒数 県内の不登校についての内訳は小学校が2046人(2022年度比425人増)、中学校が3571人(22年度比433人増)。高校は22年度より3人減り1222人だった。要因は「学校生活に対する無気力」「生活リズムの乱れ」「漠然とした不安」などという。 県内の暴力行為の発生件数の内訳は、小学校3115件(2022年度比155件増)、中学校857件(22年度比102件増)、高校137件(22年度比16件増)で、「生徒間暴力」が最も多かった。 新潟市立の小中高校での暴力行為の発生件数は2235件。1000人当たりでは39・2件で、20政令市中最多となり、県全体の数字を押し上げていた。 県内のいじめの認知件数は小学校で1万6079件と、前年度より124件減少。しかし、中学校で2838件(2022年度比466件増)、高校で1296件(22年度比388件増)、特別支援学校で190件(22年度比29件増)と、いずれも増加した。 新潟市立の小中高と特別支援学校でのいじめの認知件数は1万2695件。1000人当たり221・6件で突出して多かった。 暴力やいじめが増えたことに対し、県教育委員会は「教職員が積極的に認知し、対応した結果」としながらも、「件数の多さは問題。学校から感情を制御できない児童生徒の増加が報告されている。心の専門家による授業など、気持ちを切り替える力などをつける教育を推進したい」としている。 新潟市教委は「各校で小さな芽のうちから対応している表れだと捉えている」としている。