台湾、国際社会でどう生き残る…外交関係12か国のみ、減少の一途
中国は、援助を条件に台湾との断交を迫る。国の主権にかかわる問題に露骨に干渉する。しかも、中国は社会基盤の整備の約束を履行しないこともある。
台湾は教育や農水産業、公衆衛生、女性の起業支援の分野で協力を深める。堅実な取り組みは人材育成に貢献でき、信頼関係も深まる。
カリブ海の島国ハイチ当局者は「発展に重要な分野で台湾の専門知識を学び、技術や資源の交流を通じて双方に有益な結果をもたらすことを期待する」と話す。
議員外交に活路
台湾が日米との関係を強化するカギとなるのが議員外交だ。
中国からの圧力にもかかわらず、近年、多くの議員が訪台を重ね、政府に代わって台湾海峡の平和と安定について支持を表明し、連帯を示している。
ただ、訪問する側の国は中国にも神経を使う。
2022年8月にナンシー・ペロシ米下院議長(当時)が現職の下院議長として25年ぶりに訪台した際は、ペロシ氏を乗せた専用機は事前の歴訪先のマレーシアから台湾に最短で向かうルートを避け、3時間ほど飛行時間が長い7時間以上をかけ、フィリピンの東方を迂回(うかい)した。
米国の対応に不満を示していた中国と、南シナ海上空で軍事的な衝突が起こることを避けるためで、航空機の位置情報を公開するウェブサイトでは、世界中で計292万人が視聴する飛行ショーとなった。