ブラジルW杯 ベストイレブンは誰だ!
■MF チャルレス・アランギス[チリ代表/インテルナシオナル/25歳] 「中盤でボールを奪ってからのさばき方はもちろんのこと、前線の選手を追い越して積極的にフィニッシュに絡んでいく勇気とそれを繰り返せるスタミナで、ボランチとして群を抜く存在感を示した。攻め込んだ結果としてボールを失ったとしても、すぐに帰陣する動きを厭わない。いわゆる攻守の切り替えには特別な技術ではなく、強靭なメンタルが必要なことを証明した。日本のボランチの選手たちに、ぜひとも見習ってほしい選手だと言える」 ■MF ハビエル・マスチェラーノ[アルゼンチン代表/バルセロナ/30歳] 「オランダ代表との準決勝の後半終了間際にFWアリエン・ロッベンが抜け出した瞬間には、劇的な決着を思い描いた方も多かったはずだ。必死に足を伸ばしてロッベンのシュートを防いだマスチェラーノの最大の武器は、危機察知能力を高いレベルで搭載している点に尽きる。中盤やゴール前において、危ないと思った場面には必ず彼がいる。一人でも守ってやる、といった気概を含めて、アルゼンチンを準優勝に導いた堅守を支える存在だったと言っていい」 ■MF トニ・クロース[ドイツ代表/バイエルン・ミュンヘン/24歳] 「フィニッシュにつながるラストパスではなく、フィニッシュの前の段階で相手ゴール前のシビアなエリアに効果的なパスを供給できる能力を証明した。ゲームを作る上でキックの技術が秀逸で、巻いたボールからロングレンジで伸びるボールなど、多彩なパスをプレッシャーの中で蹴り分けることができる。ブラジル代表との準決勝ではコーナーキックから先制点をアシストした一方で、ゴールも2つ決めた。どこのチームも必要とする中盤の選手だ」 ■MF ハメス・ロドリゲス[コロンビア代表/モナコ/22歳] 「今大会で大ブレークを果たしたロドリゲスは、メッシやクリスティアーノ・ロナウド以来、久々に現れた若きスター候補と言っていい。FCポルト時代はパスやアシストで満足していた感があったが、潜在能力として搭載していた高い決定力とそれを可能にするテクニックが、初めて臨んだワールドカップの舞台で花開いた形だ。ウルグアイ代表を相手に決めたボレーは、大会ナンバーワンのスーパーゴールとして語り継がれていくはずだ」