今季のセリエAは荒れる? 王者インテルが不安定でナポリ、ユヴェントス、ミランを巻き込んだ混戦になる可能性も
10月末からの1カ月が勝負とも
今季開幕前の時点では、セリエAの優勝候補筆頭には誰もがインテルを挙げていたことだろう。昨季のインテルは勝ち点94を稼いで頂点に立っており、シモーネ・インザーギ率いるチームの完成度は他を圧倒するレベルにあった。 ところが、今季のインテルのスタートは少々不安定だ。失点が多く、ミランとのダービーマッチも落としてしまった。ここまで6試合を消化し、4位スタートだ。 王者がもたつく中、首位に立ったのはアントニオ・コンテを指揮官に迎えたナポリだ。コンテお気に入りのFWロメル・ルカクも加わり、マンチェスター・ユナイテッドから加えたMFスコット・マクトミネイにもブレイクの気配が漂う。ここまで4勝1分1敗と見事なスタートだ。 2位に位置するのは、チアゴ・モッタを指揮官に迎えたユヴェントスだ。攻撃面はまだ100%機能しているとは言い難いが、守備は6試合を終えて無失点と驚異の安定感を見せる。リーグで勝ち点を稼ぐうえで負けないことは重要で、守備面は想像を超えるスタートだ。 こうした背景から、伊『Gazzetta dello Sport』は今季のセリエAが予想より荒れるかもしれないと見ている。直近2シーズンのセリエAは首位チームが独走するケースが続いていて、2022-23シーズンはナポリが2位ラツィオに勝ち点差16をつけて優勝。昨季はインテルが2位ミランに19ポイント差をつけた。 しかし、今季は少し違う構図になるかもしれない。現在3位のミランも開幕直後は思うように勝てなかったが、インテルとのダービーを制したことで勢いに乗った。タミー・エイブラハム、アルバロ・モラタの2トップは魅力たっぷりで、クリスティアン・プリシッチとラファエル・レオンのウイングも仕掛ける能力は天下一品だ。攻撃陣の顔ぶれではリーグトップクラスと言っていい。 同メディアは、10月末からの1ヶ月が見逃せない時期と取り上げる。10月27日にはインテルVSユヴェントスのカードがあり、29日にはミランVSナポリ、30日にはエンポリVSインテルだ。エンポリは現在無敗で6位につけており、僅か2失点しかしていないチームはどこか不気味だ。 11月2日にはナポリVSアタランタのカードがある。今季のアタランタはスロースタートだが、それでも昨季のヨーロッパリーグを制するなど力はある。中盤戦までに新戦力がフィットしてくれば面白い。 そして11月10日にはインテルVSナポリ、23日にミランVSユヴェントスがある。この1か月で各クラブの真の実力が試されることになりそうで、この1カ月で順位表がどう変化するのか楽しみだ。
構成/ザ・ワールド編集部