マスク氏の税金対策、テスラ株177億円相当を寄付ー受取人は明かさず
(ブルームバーグ): 米電気自動車(EV)メーカー、テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は昨年12月30日、同社の株式26万8000株を慈善団体に贈与した。贈与先は伏せられている。マスク氏の「年末の納税対策」の一環だ。
12月31日に提出された書類によると、ほぼ1億1200万ドル(約177億円)に相当するこの贈与は、「特定の慈善団体」に贈ったとされる。
マスク氏と側近のジャレッド・バーチャル氏は、コメントの要請にすぐには応じていない。
ブルームバーグ・ビリオネア・インデックスによると、マスク氏の純資産は4320億ドルに上る。マスク氏はこれまでも、巨額のテスラ株を寄付してきた。2021年末にも同様の方法で、受取人不明の慈善団体に57億ドルを送った。翌年に公開された同団体の納税申告書で、この寄付先は自身の非営利団体、マスク財団だったことが明らかになった。
昨年、マスク財団の資産は23年に95億ドルに達し、同財団からの寄付金2億3700万ドルは、その大半がマスク氏が管理する他の団体に贈られた。米国では、非営利団体は毎年平均で総資産の5%を寄付または使用することが義務付けられているが、同財団はこれを繰り返し怠っている。
原題:Elon Musk Made $112 Million Mystery Gift in Final Days of 2024(抜粋)
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Sophie Alexander