米国株式市場=ダウ一時初の4万ドル台、利下げ観測が追い風 終値は反落
[ニューヨーク 16日 ロイター] - 米国株式市場ではダウ工業株30種が取引時間中に史上初めて4万ドル台に乗せた。経済指標でインフレ鈍化が示され、米連邦準備理事会(FRB)による利下げ観測が高まったことに加え、好調な企業決算が追い風となった。ただ、その後下げに転じて終値は反落した。 ダウはFRBによる大幅な利上げにもかかわらず堅調な米経済成長を背景に、2022年10月に付けた安値からの回復を遂げた。 S&P総合500種とナスダック総合も不安定な値動きの中、一時の高値から押し戻されてマイナス圏で取引を終えた。S&P500の主要11セクターは主要消費財を除く10セクターが下落した。 マー・ビスタ・インベストメント・パートナーズのサイラス・マイヤーズ最高経営責任者(CEO)は「足元の環境はFRBの行動が焦点になっている。年初は最大6回の利下げが予想されていたが、最近では1回か2回に減っている」と述べた。 CMEのフェドウオッチによると、市場は年内に2回の25ベーシスポイント(bp)利下げを織り込み、9月開始の可能性を70%と予想している。 米労働省が発表した5月11日までの1週間の新規失業保険申請件数は前週比1万件減の22万2000件となった。前週の増加から一転して減少に転じ、労働市場の底堅さが改めて浮き彫りになった。 小売り大手ウォルマートは約7%上昇。今後のインフレ鈍化によって食料品のほか必需品以外の売り上げが拡大することを見込み、通期業績見通しを上方修正した。 農機大手ディアは4.7%安。通期業績見通しを再び下方修正したことを嫌気した。 スイスの保険大手チャブは4.7%高。著名投資家ウォーレン・バフェット氏率いるバークシャー・ハサウェイが同社株67億ドル相当を保有していることが分かった。 ミーム株のゲームストップとAMCエンターテインメントは続落し、それぞれ30%安と15%となった。 米取引所の合算出来高は約176億株。直近20営業日の平均は約115億株。 ニューヨーク証券取引所では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を1.2対1の比率で上回った。ナスダックでも1.17対1で値下がり銘柄が多かった。 終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード ダウ工業株30種 39869.38 -38.62 -0.10 39912.34 40051.05 39864.68 前営業日終値 39908.00 ナスダック総合 16698.32 -44.07 -0.26 16738.11 16797.83 16693.45 前営業日終値 16742.39 S&P総合500種 5297.10 -11.05 -0.21 5310.07 5325.49 5296.19 前営業日終値 5308.15 ダウ輸送株20種 15560.92 -20.59 -0.13 ダウ公共株15種 949.96 +0.34 +0.04 フィラデルフィア半導体 5017.54 -27.54 -0.55 VIX指数 12.42 -0.03 -0.24 S&P一般消費財 1447.87 -11.00 -0.75 S&P素材 574.90 -4.24 -0.73 S&P工業 1057.73 -6.94 -0.65 S&P主要消費財 836.57 +12.22 +1.48 S&P金融 700.58 -0.17 -0.02 S&P不動産 242.78 -0.36 -0.15 S&Pエネルギー 711.94 -2.99 -0.42 S&Pヘルスケア 1700.29 -1.77 -0.10 S&P通信サービス 295.83 -0.05 -0.02 S&P情報技術 3915.93 -13.26 -0.34 S&P公益事業 365.81 -1.34 -0.36 NYSE出来高 9.95億株 シカゴ日経先物6月限 ドル建て 38570 - 320 大阪比 シカゴ日経先物6月限 円建て 38560 - 330 大阪比