ホンダ熊本製作所に大規模蓄電池、TGES(東京)が導入・運用 脱炭素化を後押し
東京ガスエンジニアリングソリューションズ(TGES、東京)は、大津町のホンダ熊本製作所に2万キロワット時の電力をためられるリチウムイオン蓄電池を導入した。国内の工場向けでは最大規模。熊本製作所内の太陽光発電設備と連携し、排出する二酸化炭素(CO2)の削減につなげる。 熊本の経済ニュース
太陽光発電設備の発電量が電力需要を上回る休日などに蓄電池を充電し、工場稼働時に電力を供給することで再生可能エネルギーを無駄なく活用する。2万キロワット時は一般家庭1750世帯の1日の電力使用量に相当する。 蓄電池といった関連設備の初期投資や所有、メンテナンスはTGESが担い、ホンダ熊本製作所はサービス利用料を支払う仕組み。6月から既存の太陽光発電設備(7100キロワット)で運用を始めており、ホンダの脱炭素化を後押しする。投資額は非公表。 現地で22日、蓄電池や来年4月に追加導入する太陽光発電設備(2200キロワット)を報道機関に公開した。TGESはホンダの熊本製作所と浜松市の工場の計2カ所で、年間計5500トンのCO2削減を見込んでいる。 TGESの小西康弘社長は「台湾積体電路製造(TSMC)の進出で、九州では産業用のエネルギーサービスの需要が高まっていくのではないか。脱炭素化を考える事業者にわれわれのソリューションを提供したい」と述べた。(立石真一)