「“宇宙食”としても注目!」おにぎりは凄すぎる食べ物だ “炊飯器と世界を旅する”女性「にぎりびと」神谷よしえさんが辿り着いた「真実」
日本人であればみんな海外旅行・海外出張などでお米が長期間食べられないとつらいですよね。パックごはんや、それこそ炊飯器を持ち込む人もいるぐらいで。 ごはんというのはそのぐらい日本人の体にしみついている、日本人のDNAに刻まれているものだと思うんです。 歴史をたどれば、昔はお米が『石高(こくだか)』として財力や兵力の指標だったわけです。 であればもっとお米のすばらしさを見直してほしいと思うんですね。そのきっかけになってもらえばいいと思って私はおにぎりをにぎっているんです」
昨今は「糖質制限」流行りだが、ごはんを食べない若い人を見ると悲しくなってくるという。 「『糖質制限』もダイエット・食事法として一理あるのかもしれないけれど、こうやって炊きたてをおにぎりにしてお昼にしっかり食べたら、もう夜までお腹すかないんです。そうしたら、間食にジャンクなものをつままなくていいんです。ごはんをしっかり食べるほうがよほど健康的ではないかと思うんです」 ■故郷の良さを見直すきっかけに…
神谷さんが「お米の良さを見直してほしい」という思いにはさらに先がある。 「故郷の良さを見直してほしい」という願いもその一つだ。 「うちの母の持論は『足元の料理に自信が持てたら、 自分の故郷に自信が持てる』というものでした。 今は地域創生・地域経済の活性化ということが盛んに言われますが、自分の地域のお米を見直すところから始めるのが一番簡単だと私は思うんです。 日本ではどうしてもフレンチやイタリアンがもてはやされるけど、お米をきっかけに自分の故郷にもこんなおいしい食材があるんだとか、こんなすばらしい料理があるということに気づいたら、いろいろ難しいことを言わなくても、自分の地域に誇りを持つことができると私は思うんです」
日本全国を飛び回る神谷さんだが、各地でその土地の人と話すと、みんなが「自分の故郷のお米」にこだわりを持っていることが如実に伝わってくるという。 「新潟の人は『絶対新潟の米がおいしい』っていうし、秋田の人は『秋田の米が一番』だといいます。このあいだも20代の若い子が『俺は秋田出身だから米推しなんス』『米には熱いんス』とかいうんです(笑)。 そんな若い人にも刷り込まれているぐらい、みんな自分の故郷のお米に愛があるんですね。