南海・尾崎駅が全焼で閉鎖中 地元住民ら「早い復旧を」
南海・尾崎駅が全焼で閉鎖中 地元住民ら「早い復旧を」撮影・編集:柳曽文隆 THEPAGE大阪
4日に近畿地方を直撃した台風21号により各地で被害が相次いだ件で、6日も鉄道など一部交通機関で影響が出ている。台風による被害の大きかった関西国際空港では、国内線の発着が7日から再開されることが決まったが、空港への鉄道アクセスであるJR関西空港線日根野駅~関西空港駅間、南海空港線の泉佐野駅~関西空港駅間は当分の間、運転を見合わせることが発表されている。また、南海本線では尾崎駅の駅舎が全焼し、こちらも当分の間は閉鎖をするため利用できない状態となっている。その尾崎駅の現状は?
すべての列車を通過させる措置
関係者などによると、阪南市尾崎町にある尾崎駅は4日午後1時10分ごろ、駅構内から火が出ているのを職員が発見し、消防による消火活動が行われたが駅舎が全焼した。けが人はなかった。出火原因は調査中で、台風21号の影響があるかどうかはわからないという。 これにより、南海電鉄では尾崎駅が当分の間使用できないことから、すべての列車を通過させる措置をとることを発表した。 しかし、代行バスがないため「尾崎駅をご利用のお客さまにはご不便をお掛けいたしますが、隣接する樽井駅、鳥取ノ荘駅をご利用ください」とも発表している。
「ありがたい存在だったことが今になって余計に感じる」
尾崎駅の前でインターネットの地図サイトで、尾崎駅から樽井駅までの距離をみると、徒歩の場合の距離は約2.7キロで所要時間は34分。車の場合は約10分と表示される。また、鳥取ノ荘駅までは徒歩だと距離が1.6キロで所要時間は20分、車の場合は約7分と表示されており、尾崎駅の利用者にとってはかなり不便な状況となっている。 尾崎駅近くに住む30代の女性は「長年、尾崎に住んでいるけど、こんなことになったのは驚いている。隣の駅まで行くのも不便だし、早く復旧してほしい」と困惑の表情を浮かべていた。 また、泉南市から通っているという40代女性は「当たり前のように使っていた駅が、こういう形で閉鎖されるのは悲しいし、ありがたい存在だったことが今になって余計に感じる。けが人がなかったと聞いてホッとしましたね」と話していた。尾崎駅は特急サザンや急行列車の停車駅でもあり、利用者は早い復旧を願うばかりだ。