【パンクラス】RIZINだけじゃない! シェイドゥラエフと同日にパンクラス初参戦の強豪カリベク・アルジクル ウルル「ともにキルギスに勝利を持ち帰りたい」
2024年9月29日(日)『PANCRASE 347』(立川ステージガーデン)でバンタム級1位の井村塁(ALMA FIGHT GYM PUGNUS)と対戦するキルギスのカリベク・アルジクル ウルル(キルギス/Olymp Gym Bishkek)が26日、都内で公開練習。インタビューに応じた。 【写真】この分厚い身体から繰り出される左アッパー ◆キルギスの国民的伝統レスリング“アリシュ”がバックボーン 7月21日の立川大会に出場したタジキスタンのムハンマド・サロハイディノフ(vs.伊藤盛一郎)、オタベク・ラジャボフ(vs.高城光弘)に続く中央アジアからの参戦。 近年、キルギスといえば、格闘技界を席巻している強豪国で、レスリングではパリ五輪男子グレコローマン60kg級で、文田健一郎のライバルのジョラマン・シャルシェンベコフが有名で、MMAでも、UFC世界女子フライ級王者のワレンチナ・シェフチェンコや、元ONEウェルター級王者のキャムラン・アバゾフらがベルトを巻いている。 同日のRIZINでは、フェザー級のラジャブアリ・シェイドゥラエフが、いきなりフアン・アーチュレッタと対戦することで話題となっているが、29日のPANCRASEに参戦するカリベク・アルジクル ウルルもMMA10勝1敗と注目のファイター。 これまでキルギス国内、ロシアACA Young Eagles等で戦い、10勝中、4KO・4SUB・2JUDと立って良し、寝て良しの22歳だ。 公開練習では、バンタム級としては長身の175cmの長いリーチでのワンツーから高い打点のヒザ蹴り、ヒジ打ち、さらにバックスピンキックなどを披露し、得意の組み技のみならず立ち技でもシャープな動きを見せた。 シャドーだけで、強さを感じさせたアルジクル ウルルは、インタビューでは足を崩してくださいという声にも正座のまま、「初めて日本に来ました。ほかの国と全然違って、とても美しい国で、皆さんが優しく、親切な文化だと感じました」と柔和な笑顔を見せた。 これまでの試合動画では、小手に巻いての投げなどに足技も入るなど、柔道的な動きも見せていたが、格闘技のバックボーンは、レスリングだという。 特に、父と兄がキルギスの国民的伝統スポーツのアリシュで強豪選手だったこともあり、アルジクル ウルルもアリシュで活躍。 ベルトレスリングとも言われるアリシュは、レスリングマットで行われ、ズボン、ジャケット、ベルトを着用し、常に相手のベルトを握りながら戦うもの。 そのルールを聞くと、「地域によって異なる部分もあるけど、ベルトを持っている手が外れたらダメ、ヒザがマットに着くとダメ、投げられたら負け」となり、アルジクル ウルルは「Tシャツにベルトだけ巻いて試合をしたりもした」という。 7歳からフリースタイルレスリングもやってきたアルジクル ウルルにとって、帯を持っての投げがあるアリシュが、どうMMAに活きているかと問われると、「胸を合わせてのレスリングでMMAではクラッチに変えればいいだけ」と語った。組み技のバランス、崩しは、アリシュによって培われた部分も大きいという。