三味線入りのユニークな試みも「暮れに鈴本で聴く 文七元結」
映画・音楽・舞台など各ジャンルのエンタメ通=水先案内人が、いまみるべき公演を紹介します。 【水先案内人 山本益博のおススメ】 毎年年末になると、あちこちの寄席、落語会で年の瀬に因んだ名作『芝浜』『文七元結』を聴くことができる。今年も先月、私は柳家喬太郎の『文七元結』を聞いて痺れた。なんともチャーミングな主人公の江戸っ子長兵衛親方だった。 このところ、企画ものでヒットを飛ばしている寄席の定席・上野鈴本で、12月下席(21日から26日まで)昼の部、「暮れに鈴本で聴く文七元結」と題して、連日違った落語家が、トリで高座に『文七元結』をかける。 21日は金原亭小馬生、22日は入船亭扇遊、23日は柳亭市馬、24日は柳亭こみち、25日は隅田川馬石、25日が三遊亭歌武蔵である。扇遊、市馬、馬石の人情噺は定評があるところだが、ユニークなのはこみちの高座。演題が『音曲噺 文七もっとい』とある。芝居になった『文七元結』は歌舞伎座での中村勘三郎で観たことはあるが、三味線入りの『文七元結』は聴いたことがない。いったい、どんな高座になるのだろうか? 興味が尽きない。 <公演情報> 年末特別企画「暮れに鈴本で聴く 文七元結」 12月21日(土)~26日(木) 東京・鈴本演芸場 12月21日(土) 主任:金原亭小馬生 12月22日(日) 主任:入船亭扇遊 12月23日(月) 主任:柳亭市馬 12月24日(火) 主任:柳亭こみち 12月25日(水) 主任:隅田川馬石 12月26日(木) 主任:三遊亭歌武蔵 【チケット】 一般:3,000円 学生:2,500円 小人:1,500円