「高齢男性の発症が多い」小倉智昭さん死因の膀胱がんは「1年以内に再発する可能性は50~60%以上」
フジテレビ系「情報プレゼンター とくダネ!」などで活躍したフリーキャスターの小倉智昭(おぐら・ともあき)さんが9日午後3時8分、膀胱(ぼうこう)がんのため、都内の自宅で死去した。77歳だった。所属事務所のオールラウンドが10日、公式サイトで発表した。遺族の意向で葬儀・告別式は家族葬で執り行う。後日お別れの会を開く予定。2016年に膀胱がんを患って以来、8年間にわたって闘病生活を送っていた。 【写真】著名人が大集合…小倉さんも参加していた「秋田県人会」 * * * * 近畿大学病院泌尿器科の吉村一宏教授によると、膀胱がんは膀胱に発生する上皮性の悪性腫瘍で「高齢男性の発症が多く、喫煙との因果関係が指摘されている」と説明。無症候性血尿が主な初期症状で、治療としては「がんが膀胱の筋層を超えなければ内視鏡手術で一部を削り、筋層を超えて進行した場合は膀胱を切除し、尿路変更術をとる」という。 再発しやすいのも特徴で「膀胱内に1年以内に再発する可能性は50~60%以上」。肺やリンパ節、骨などへの転移も多く認められ、その場合は薬物治療を行う。かつては悪性度の高いがんと言われていたが「最近は免疫チェックポイント阻害剤と新しい種類の抗がん剤との併用が保険で認められている」という。 ◆小倉さんの病状経過 ▼2016年5月 膀胱がんを公表 ▼18年11月 膀胱を全摘出 ▼21年9月 肺への転移が明らかに ▼23年 腎盂がんが見つかる ▼同12月 左腎臓を全摘出 ▼24年11月 骨盤、腰椎に転移が判明 ▼同12月 髄膜に転移が判明
報知新聞社