国民民主党・榛葉幹事長が振り返る衆院選躍進の背景 15年ぶりの知事交代に女性問題受けての議員辞職 さらに裏金問題めぐり政界引退など激動だった静岡の政界【2024しずおか総決算】
与党過半数割れの中で国民民主党が躍進
迎えた10月の衆議院解散総選挙では与党が過半数割れ。 県内でも8つある小選挙区の議席を与野党が4つずつ分け合う形となった。 こうした中、今回の衆院選で台風の目となったのが国民民主党。 県内唯一の与野党一騎打ちとなった静岡4区を制するなど、党全体の獲得議席数は公示前の7から28へと大きく躍進した。 そして、この国民民主党で玉木雄一郎 代表(役職停止中)の右腕として 党運営を取り仕切っているのが榛葉賀津也 幹事長だ。 榛葉幹事長は衆院選の結果について「やっぱり他の野党が政治とカネで自民党批判に集中する中で、我々は安易な批判をする選挙ではなく具体的な政策に特化しようと、それが103万円(の壁)だったんですね。その103万円を愚直に訴えていく途中で(街頭演説に)人がものすごく出てき始めたんですよ。『あれ?』と。『これ波が来てるな』と。野党第一党は『政権交代』と言うけれども、我々の衆院選前(の議員数)は7人ですから、政権交代ではなくて『我々の政策をいまの与党に呑ませるんだ』『現実的な政治やるんだ』と、これを愚直に訴えたのがやっぱり良かったんじゃないかなと思いますね」と振り返る。
今後のさらなる勢力拡大に向け
ただ、課題が多いことも認識していて、「圧倒的過半数以上が新人議員ですから。(衆議院で)政治経験があるのは元々7人ですからね。これから新人をどう教育していくのか、そして即戦力としてどう育てていくのか。そして今度は参議院ですね。この参議院と地方組織。これがやはり党の土台になりますから、この地方議員をどうやって増やしていくかということが1つの大きなテーマだと思います」と話す。
“代表不在”の中で課された役割
また、国民民主党をめぐっては玉木代表が不倫問題により役職停止処分となっているが「当然、不快に思われたり、『許さない』『もう国民民主党、玉木はダメだ』という人は正直います。それはもう彼が背負わなければならないし、党に対する失望・批判は幹事長の私が受けなければならないと思います。ただ、私はどんないい時もつらい時も玉木を支えるのが私の役割なので、すべてを甘受してしっかりと遠心力がないように、もしくは失望を与えないように政策実現を頑張る。 いまのタイミングは税制改正をやっていますけれども、これからとても大事な時期だと思います。多くの皆さんは『玉木、こらっ!』『何やっているんだ!』と。でも『絶対に政策は実現するんだぞ』『あきらめるな』という声が多いので、いま、まさにやっている103万円の壁を178万円まで持っていけるように、まさに交渉の真っ最中なので、それをやりきることで失望を信頼に変えたいと思っています」と影響が出ないようにするのが幹事長の務めと気を引き締める。 年明けには新年度予算案などを審議する通常国会が召集され、その真価が問われる。 (テレビ静岡)
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