「家族にかっこいい姿を」箱根駅伝初Vを狙う國學院大メンバー ケツメイシ大蔵さん息子が見る“初夢”
箱根駅伝の強豪になりつつある國學院大は、第100回大会で悲願達成に意欲を燃やす。10月の出雲駅伝は4位入賞、11月の全日本大学駅伝では3位表彰台。正月の大舞台を控え、就任14年目の前田康弘監督は自信をのぞかせている。 【画像】うわぁ、そっくり……吉田蔵之介の父、ケツメイシ大蔵の素顔 「過去最高の戦力がそろいました。國學院史上最高の総合3位以上を目標にしつつ、初の総合優勝もにらみながら戦略を立てていきたいです」 中心となるのは、大学トップレベルの走力を持つ主将の伊地知賢造(4年)、エースの平林清澄(3年)、山本歩夢(3年)の『3本柱』、さらには出雲路と伊勢路でいずれも区間5位以内でまとめた上原琉翔を筆頭とする2年生の4人組。駅伝で実績を残すランナーがズラリと並ぶなか、5人の1年生もエントリーメンバーに名を連ねた。全日本の1区で区間6位と好走した後村光星だけではない。指揮官は1年生たちの台頭に顔をほころばせていた。 「先を見据えて1年生を選んだわけではなく、実力で判断して入れました。数年前まで國學院は4年生が力を発揮するチームでしたが、今の1年生たちはそれを軽く超えてきますから。みんな、めちゃくちゃ調子がいいんです。区間配置、出走メンバーはぎりぎりまで見極めたいと思っています」 11月までは駅伝メンバーにも入っていなかった秘密兵器の一人が1年生の吉田蔵之介だ。人気音楽グループ『ケツメイシ』のリーダー、大蔵を父に持ち、話題先行でメディアに取り上げられることが多いものの、本人は嫌な顔ひとつ見せず、あっけらかんとしている。 「僕自身、(報道は)あまり気にしないで、陸上に取り組んでいます」 仲の良い同期から「蔵之介、カラオケに行くときはお父さんを連れてきてよ」とイジられても、いつも笑顔でうまくかわしている。話し好きで輪の中心にいることが多く、1年生の盛り上げ役を担っているという。 ただ、競技に向かう姿勢は真面目そのもの。今季前半のトラックシーズンは思うように結果を残せず、家族が応援に来ていたレースで人目をはばからず涙をこぼしたこともある。それでも、地道に長所を伸ばす練習をコツコツと積んできた。もともと1区間20kmを超える箱根路の距離は得意とするところ。夏の時点から前田監督とは話をしていた。 「『ハーフマラソンで勝負したいです』って。そのときに『(短い距離の)出雲、全日本は出走できないけど、それでも大丈夫か?』と言われたのですが、『箱根一本で考えています」と伝えました」